その他夢
□おかえり
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貴方が犯罪者だということは知っていた。
貴方が何人もの人を殺したことも知っていた。
何人もの人を殺人者にしたことも知っていた。
でも、そんなこと、私にはどうでもよかった。ただ、貴方さえいてくれたら、それでよかった…
…
貴方に会ったのは、もうずっと前のこと。
初めは、何も知らなかった。
貴方が凶悪な犯罪者なんて。
だって、貴方は優しくて、温かくて、思いやりがあって、とても素敵な人だったから。
2人で暮らし始めてからも、貴方はただ、ずっと優しかった。
「ただいま。」
玄関のドアを開けて、そう言えば、
「おかえりなさい」
と、部屋の奥から優しい貴方の声がした。
「今日は、仕事早かったんですね。」
貴方は私にいつも微笑みかけてくれた。
それが、幸せだった。
それだけで、幸せだった。
なのに、