12/31の日記

22:29
ネットワーク社会と情報化によって益々希薄になる人間関係と、記憶の中にある美しい景色或いは言葉やその人との立体構造を平面化する為の、鎮魂歌になりきれなかった鎮魂歌
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ネットワークで繋がれた
社会は未だにぎこちない

握ったつもりのその手は実は
あなたが捨てたあの時の手で

掴んだつもりの心は実は
あなたが見てた幻想だった


ネットワークで繋がった
世界は未だに果てしない

笑ったつもりの絵文字は実は
見えない意味を含んでた

知らない扉の向こうで実は
死んだ目をして笑ってた


遠くの街に住んでいる
あなたに向けて文字を打つ

画面一杯に散らばった
嘘があなたの心打つ


夢を語った言葉で今日はあなたに嘘をついている
愛を歌った言葉が今日はあなたとの距離を遠くする



情報に支配されてる
未来はいつも曖昧で

あれほど感動したあの空も
記憶の中の言葉でさえも

今はもうぼんやりとして
誰かに色を奪われてしまった


遠い記憶をたどるとき
1人の少女を思い出す

潮の匂いに満ちた海の
名前も知らない少女のことを

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22:14
僕からの贈り物
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初めて手を握った
君の横顔は
愛しくて恥ずかしかった

凍える両手を握りしめた
君の温もりは
優しくて温かかった


ほとばしるこの想いを
ただ君に届けたくて・・・


僕からの贈り物は
君に届いてますか?

それは
色褪せること無く
まだ輝いていますか?



口惜しいような
君の顔は
悲しげで戸惑った

君が旅立った時
僕はただ
悲しくて泣き続けた


そんな君を想って
僕は一つの手紙を書いた


君の姿・形をした人形が
僕を見て笑ってる

なぜだか僕は怖くて
それから目を逸らした



僕が欲しかった物は
君の温もりと優しさ

無くなってしまった今
僕は君に一つの言葉を・・・


僕からの贈り物は
君に届いてますか?

それは
色褪せること無く
まだ輝いていますか?

君が好き
それ以上でも以下でもない

ただそれさえ伝わっていれば・・・


君と握った両手が
今、水に濡れて輝いてる
温もりを残して輝いてる

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22:03
「空白のブランコ」
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寂しそうな公園の
静かに深まる夜の中
あの日置いてきた心と
静かにブランコを揺らす

あの時は2つ
今日は1つ靴を飛ばす
何も変わらない星に向けて

何にも変わらないよ
夜も空も星も僕も
隣のブランコが揺れてない
星への靴の数以外


変わらない公園の
静かに沈む夜の中
弱虫な僕の心と
隣のブランコは埋まらない

あの時は1つ
今日は2つの場所にいる
何も変わらない星のもと

何にも変わらないよ
今日も明日も明後日も
そう思いたい
今も隣のブランコは揺れてない

何にも変わらないよ
何にも変えないよ
待ってるよ
ずっと隣のブランコは揺らさない


あの日
僕の隣から立ち上がって
君が「頑張る」って言ったから
震えた声で言ったから


何にも変わらないよ
僕も君も気持ちも全部
きっとそうなんだ
君の場所は僕の隣

何にも変わらないよ
夜も空も星も僕も
隣のブランコが揺れてない
星への靴の数以外

何にも変わらないよ
この星の下
ずっと待ってる
隣のブランコが揺れる日を

何にも変わらないよ
この星の下
ずっと待ってる
飛ばす靴の数が戻る日を

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