The big fours!
□The big fours! 1
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「今日の挑戦者は何人?」
片耳のイヤホンを外し、寝転がったままリリシアはアシュアルに問いた。
四天王は挑戦者を受け付ける時間以外は基本自由行動。
でも四天王が待機する用に、リーグの中には四天王用の個室がある。
そこに、リリシア達…今の四天王は住み着いていた。
24時間体勢で、挑戦者を待っています!
という理由をつけ、毎日お泊まり会のように暮らしている。
「今日は予約だけで32人。はぁ…こういう時、僕が一番困るんだよね」
と、ココットがため息をついた。
ココットは一番目の四天王。
だから挑戦者が多い日は、一番多く戦うことになる。
「イッシュ地方のリーグが羨ましいな。挑戦者が選んでくれるから、一人目はバラバラ」
「ここはセチュラル地方だもーん」
「…リリシアに同意」
「もう、そんなこと言ったって規則は変わらないですよ。それより見てください、アムウェイのファンサイト。来客数が一億越えてます」
「うげ。ここ、前に閉鎖させたとこじゃん…いつの間に再開したの…?」
「しかも一億ダウンロード…やるな…」
「やるな…じゃないよっアシュアル!良いの!?私がこんなところでネタに使われてても!」
「うん、別に」
「酷いっ!私アシュアルの婚約者なのに!」
「違っ…違うよ!あぁもうセルジオ!ココット!こいつどうにかしてー!」
「「とりあえず、ガンバ」」
そんな会話をしていると、時間は刻々と過ぎていった。
一日の始まりの時間が始まる。
「あ、そろそろですね」
「ほんとだ。じゃ、僕行くね」
「ココット頑張れ〜!私らの仕事減るから!」
「…今日のお昼の買い出しお前だからな」
「うぇえ!?」
本日一人目の挑戦者。
“一番目”として、負けるわけには…いかない。
「…君が、挑戦者?」
「あ、え、えーっと…俺、じゃなくて僕っ、メルトルッツ・オマーンと申します…よろしくお願いします!」
「ふふ、こちらこそ」
僕の名前はココット・ナイター
よろしくお願いします。
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