The big fours!

□The big fours! P
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「ねぇアシュアル、お願い…」
「り、リリシア…?」
「ミタニから聞いたの。やるとすっごく気持ちいいんだって」
「えっ…えぇー?それをうちに言う意味が分からな…」
「もう…言わなきゃ分からないなんて…アシュアルのい・じ・わ・る」


リリシアの手が、アシュアルの頬に伸びる。


「キスしよ!」
「嫌だ!」

「「リア充すんなぁああああ!!!!」」





――ここは、イッシュ地方から少し離れた島。
小さな島なので正式には認められていないが、名前は一応“セチュラル地方”と付けられている。
勿論この地方にもポケモンリーグはあって、ジムリーダー八人、四天王もいる。
しかし、一人だけ。
“チャンピオン”だけは、いなかった。
理由は簡単。
四天王の四人が全く同じレベルで、また、四天王の四人に勝てる者がこの地方にまだいないからである。



「もうっ!アシュアル酷いよ!突き飛ばすことないじゃん!」


そう言って怒っているのは、四天王の一人である少女“リリシア・アムウェイ”。
氷タイプの使い手で、またの名を“凍結の雪女”と言う。
が、そのあだ名の割りには、仲間に異常なまでになついているので、そのギャップがまた気に入られて今ではファンクラブまであるくらいである。

そんな彼女に最も気に入られているのが、彼女の言葉の中にも出てきた同じく四天王の少年、“アシュアル・アレグレッタ”。
アシュアルは草タイプ、…四天王にしては弱点の多いタイプの使い手だが、その知力とポケモンの戦闘知識は豊富過ぎて、そこで充分過ぎるくらいカバー出来る。
世間でいう天才、という奴だ。

その二人も結構有名だが、もう二人もまた凄い。

毒タイプ使いの“ココット・ナイター”は天才芸術家だし、水タイプ使いの“セルジオ・ハミルトン”は水を使ったマジックでマジシャンとして世界規模で人気がある。


…この地方で四人を知らないと言う事は恥だというくらい、この四人は有名だった。


そんな四人は、求めていた。

楽しいこの生活にも、新しい刺激が欲しいから。

自分の力に、過信したくないから。

だから、欲しいんだ

自分より上の人が

“チャンピオン”が。







これは、四天王側から描いた

携帯獣の物語である。 






 

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