自由帳

□Melty night.
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「ん…ん、…あ、さ…?」


ふわふわと曖昧だった意識が、戻ってきた。

リシェ・アルバートはゆっくりと目を開く。
そして身体を起こして、…驚いた。



「えっ!」


リシェの目の前に。…というか、同じベッドに
リシェの同職者であり友人である少年、ユオ・アムウェイが眠っていたので、ある。






「…えっ、え?え、とぉ…?なんで?なんでユオ…え?嘘、なんで?なんでなんでなんでなんでなんでぇえ!!!」



ジムリーダーと言っても、まだまだ思春期の少女だ。
思いっきり慌てふためいた後、リシェは頭を抱える。


なんで? What?
おかしいでしょ?!

ここ何処?
あ、ユオの家か。なんで?
てゆーかこれ同じベッドだよね?なんでなんでなんで…!!
…あぁ、そうだ私、昨日夕方ユオの家で特訓して、気が乗って、くたくたになったユオと、同じベッドで………



「あああああああぁぁぁぁぁ!!!!」



そうだ―――私、そのまま寝ちゃったんだ…。

それで今、朝…
…朝?




「…っう…そぉおおおお!!!」



あああお母様、ごめんなさい!

リシェ・アルバート、14歳にして穢れてしまいました!!!



これ、一晩過ごしちゃったってこと!?男と!!!
しかも同じベッドで!!!
有り得ないっ!!!やばいだろこれっ!!!

お母様には朝帰りなんて言ってないし…!
心配、させちゃったかな…。


ユオっちは今、お姉さんが四天王のところに泊まってて一人暮らしで、
確か先週くらいからお手伝いさんが………




「う…ん?」
「あ、ユオ!…ユオってばぁ」
「…リ、シェ…?」
「ユオ聞いてよ、私達…」
「んッ…る、さ、ぁ…いっ…」

「ひゃあうっ?!」


ガバッ






〜※この間の出来事はご想像にお任せします〜
〜※気にせず続きをどうぞ〜





「もーっ!ユオ、意外と寝起き悪いなぁ…全く」
「…リシェ、なんでうちに?」
「まだ寝ぼけてるの!?私達、一緒に寝、…寝ちゃった、んじゃん…」
「…あぁ、寝たの、か…そっか、」


一秒。
二秒、三秒。…そして、


「…どぇえええええええっっつ!!!!!!?!?!?」


発狂。





「なんで寝て…寝ちゃったって、そういうこと?そういうことなの!?やだ僕穢れちゃったよぁああああああああ!!!」
「あ、同じこと言ってるー」
「なんでそんな落ち着いてられんの!!!寝ちゃったんだよ!?」
「私はさっき十分騒いだから。ところでユオって、焦るとほんとに喋り方リリシアさんに似てるね」
「そりゃあ姉弟だからね!?てか姉さんとも寝たことないのに!!!あああ」
「このシスコン」
「あぁっ、お手伝いさんは!?」


ガチャンと部屋のドアを開け放ち、ユオはリビングに向かう。
そのあとを、リシェもついて行った。

そしてリビングに先についたユオは、テーブルの上に、二人分の食事と一つの箱と、一枚の紙を見つけた。

紙は、直筆で、こう綴ってあった。




――ユオさんへ。

ユオさんも、そういう年頃になったのですね。おめでとうございます。
私は使用人の身故、お二人のご飯を作るくらいしか出来ませんが、頑張ってください。
リシェ様のお母様には、連絡をしておきました。

買い物に行ってきます。
あと、もしよかったら、箱の中身も使ってください。

使用人・フェロエッタ―――







「…これ…って…」
「箱の中身、何?」
「あぁ、箱…」


箱を開けると、何やらまた箱が出てきた。
が、今開けた箱とは違い、イラストが描いてある。市販品だ。



「コ●ドーム?」


…英語で書いてあった見慣れない単語を、ユオは声に出して読んでしまった。

気付いた時には、もう遅い。




「思いっきり気ィつかわせてんじゃねぇかぁあああああ!!!」


「やだユオ、うるさい。ユオらしくないよ」
「僕らしくってなに!?14歳にして女子とベッドを共にすることが僕なのかあああっ!?」
「落ち着いてよ。もう」
「こんなこと姉さんにバレたら…!!!」
「バレたら?」
「は、は………ハックション!!!」








「バレたら、って、丸見えだけどね」
「いや、向こうからはこっち見えてないから」
「まさか部屋にカメラがあるなんて思わないよね〜!」


ユオがくしゃみをした頃。
四天王の四人はテレビ画面に夢中だったらしい…。












終わり!

中途半端?知ってる。

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