A story 〜stories〜
□仕事という概念は最早無い
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「と、言う名の肝試しだ」
政宗先輩はしれっと言う。が。
今日は日曜日。
そろそろ夕方でも蒸し暑いくらいに日中の日差しが強くなってきた。
その日、何の理由も聞かされぬまま佐助に呼び出され、迂闊にも付いてきてしまった結果がコレである。
時、既に遅し。
とはこのことだ。
結局私はされるがままに伊達家にお邪魔させて頂いているのだが。
集まっているメンバーは、
幸村、佐助、政宗先輩、慶次先輩、元親先輩、元就先輩、半兵衛先輩、風魔先輩、私、と…
『アレ?ちょっと足りなくね?』
「市サン&かすがちゃんはそれぞれ会長と上杉んとこな」
と、慶次先輩は笑うけども。
『チッ、リア充欠席かよ』
と、言う他あるまいに。
…じゃなくて。
『どうして私はここで肝試しを待っているんでしょう!?』
「Hey,だから言ったろ?
冷涼祭、だ」
「と言う名の肝試しでござる」
何でそんなに爽やかに言うんですか。
「まぁまぁ美玖ちゃんも諦めなよー。俺様が付いてるから☆」
『語尾に☆付けたら許されると思うな』
帰りたい。本気で帰りたい。
私は虫とホラー系大嫌いなんですけど。
夏の夜って二つとも揃ってんじゃねーかオイ←
『とにかく帰らせてください。
家帰って○バター見る』
「何故にア○ター?」
「あーうじうじすんな早く来い!!」
『やだぁぁぁぁぁぁ』
私は泣く泣く元親先輩に引っ張られて伊達家の奥へと連行された。