A story 〜stories〜

□仕事という概念は最早無い
4ページ/10ページ







『そういえば思ったんですけど。
何で神社への道がいくつもあるんですか?』



すると政宗先輩は少し考えるようにして、


「昔、まだ神頼みの世の中だった頃に作られたらしいな。

俺も詳しくは知らねぇ」


『へぇー』


相変わらず、伊達家は私の予想の範疇を超えるなぁ。




「でも美玖殿!

道がいくつもあるということは何度も肝試しができるということでござる!!」


『それの何がそんなに楽しいというのだ』

「まぁ、行き着くところは同じだけどね」

『ゴメンナサイ私おなか痛い』

「却下」

『狽ヲえっ!?』

私まだ何も言ってませんて。








とその時、私は少し前を歩く元就先輩を見る。


この人は普通なら「下らん」とか言って来なさそうなのに。


『先輩こういうの来そうに無いのにどうして今日は?』


「祭りへの興味など毛頭無い。

…しかし、貴様が居るというから来たまで」


『?』


よく分かんないけど、まぁそういうことらしい。






「(君に会いに来た、と、




そう言ってるのにね)」



相変わらず一筋縄ではいかなそうだ。


半兵衛は、そっと息を吐いた。







「着いたぜ」


『…う…』


そこは、いかにも、といった雰囲気漂う場所だった。


正門にいた頃と比べ物にならないほど日は落ちて、薄暗い。


林のような木に囲まれた空間だから、その暗さはさらに深まって見えた。


「さて、rule説明だ」


政宗先輩はぐるりと私たちを見回す。


1人で行けと言ったらマジアイツ両目眼帯にするし。←


「2人1組で、teamを作る」


その言葉に、私はいささか安堵する。


「ここから神社までは2kmくらいある」


『2キロ!?長いわ!!』


「そこをずっと歩いて、神社本堂にある、」


『オイ人の話聞けよ』


「ほうきを一本、各team持ってくる」








「「「「「「「『そう来た(でござる)か』」」」」」」」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ