エリナと翼
□第5章
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次の日、いつもより早く起きた私は早めに家を出た。
まだ朝礼には十分早いけど、久しぶりに教室に1番のりで行くのもいいかと思った。
まだ学校には誰も来ていないらしくシンと静まりかえっている。
クラスのドアを開けるといつもは誰もいない席に一人の男の子が寝ていた。
「翼来たんだ。」
私は隣の机の上に鞄を置きながら言った。
「んぁ?あぁエリナか。」
眠たそうに顔をあげて私の方を見てくる。
「来るの早いね」
「あいつらがいると入って来たときうるさいからな」
「へぇ」
そこで会話は終了し、翼はまた寝る態勢になった。
私はケータイを適当にいじって、時間を潰す。