エリナと翼
□第7章
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教室にはまだ何人かの女子が残っていた。
私が教室に入るとその子たちが近づいて来る。
「ねぇ、河本さん。頼み事があるんだけどいい?」
「なに?」
私のこと絶対嫌ってる子が頼み事ってなんだ?と思いながら答えた。
「明日、翼くんにプレゼント渡したいんだけどぉ、何がいいか分かんなくて・・・」
その隣にいる子も続く。
「ほらエリナちゃん東京から来てセンスとか良さそうだし、それに翼くんと仲良くしてるから何か良いもの選んでくれそうだから・・・」
またまたその子の隣の子(3人に囲まれてその3人目の子)がお願いのポーズで言ってくる。
「だからこれから一緒に買い物いってくれない?」
3人でナイスな感じに繋げたなぁと思いながら答える。
「ムリ。今日は委員会で疲れたから」
本当は翼の練習を見に行く予定だけど言ったらうるさそうだから言わないでおいた。
「えっ〜そんなこと言わずに、ね?お願い!!」
「悪いけど、今日はムリ」
「そっかぁ。残念だなぁ。じゃあさ、途中まで一緒に帰ろ?そしたらプレゼントの話もできるし」
まぁそのくらいだったらと思いながらokした。
頼んできた女子3人プラス2人で計5人の女子と一緒に校門を出る。
「何がいいのかなぁ?」
早速相談される。
「サーフィン関係とかは?」
とか適当に答える。
ちょうど家に近づいたとき1人の女子が私の手を引っ張った。
「今日はこっちから帰ろ」
明らかに回り道であるからヤダと言おうとしたのだがなぜか痛いほど手が握りこまれた。
そしてそのまま引っ張っられズンズン歩く。
「ねぇ、ちょっと痛いから話してよっ」
私が言っても離してくれない。どんどん進むに連れてまわりの子の口数が減っていく。ここまで来ると引っ越してきたばっかりの私にはどこにいるのかさっぱりわからない。
そしていきなり突き飛ばされ、ポツンとたっていた倉庫に入れられ、閉じ込められた。