短編dreamA

□やさしい指先
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私が寝転がっていると彼は自然に覆い被さってきた。

そして当たり前のように私の胸を揉んだ。

『やっ、嫌です!』

抵抗しても彼はやめる気配は無い。

ただ揉んでいただけの手付きはだんだんと厭らしいものになっていく。

服の上から胸の突起を探しあて、指で擦る。

「立ってるよ?」

耳元で囁かれ私はよけいに強く抵抗した。

『立ってないっ』

「本当?じゃあ確認するね」

そう言うと彼は服の中に手を入れてアッサリと私の下着の金具を外す。

直接触れた彼の手は冷たくて、私は声をあげた。

『ひゃっ!冷た...』

「暖かいよ。乳首もこんなに立てて、美味しそうだ」

胸に刺激を与えながら器用に服を脱がしていく。

彼の唇は私の髪に触れ、舌は首筋を這った。

初めての感触に私の背筋はゾクリとした。

そのうちに彼の舌は私の耳たぶを舐めあげ、中にまで侵入してきた。

『やぁっ、』

裏も筋も中も、丁寧に舐められる。

耳に意識を集中させていたら、ぎゅっと強く胸を揉まれた。

『痛い!』

「ごめんね、優しくするよ」

頬にキスしたかと思ったら、胸を揉んでいた手が突起を突きだし、さっきまで耳を舐めていた舌でペロッと触れる。

それだけで私は下半身が濡れるのを感じた。

もちろん彼の舌はそれだけの動きでは止まらず、ペロペロと舐め続けた。

反対の胸の突起も彼の指で押され、擦られ、グリグリと刺激を与えられる。

『あっやぁぁ、ダメ!嫌ぁ!』

私の抵抗を彼は完全に無視する。

どれだけ身体を捩って逃げようとしても彼の力には敵わない。

そもそも胸を完全に掴まえられて、こんなに激しい刺激を与えられてしまうと私は逃げられなかった。

気持ち良い...

認めたくなかった。

好きな人にこんなふうに無理矢理されて、彼は完全に遊んでいるのに。

『ダメ!お願いっもう、ダメ...』

息がうまく出来ない。

セックスという行為をしたことがないわけじゃない。

しかしさっきみたいに唇を這わされた事も、こんなに長い時間胸を愛撫された事も、こんなふうに無理矢理された事も、私はないのだ。

胸ばかりを攻められ続けて何分経ったのだろう。

呼吸が荒いのが自分でも分かる。

「大丈夫?」

意識が飛びそうになった頃、やっと胸が解放され、彼に優しく抱き締められる。
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