銀×

□合格ライン
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「テストを返すから名前呼ばれたら取りにこい」


とある高校のとある教室

ここでは数学のテストの返却が行われていた

名前を呼ばれ教壇まで緊張した顔つきで取りにいく生徒達

そして歓喜の声をあげる者、蒼白になる者、自分の点数に納得する者と多種多様だ


「坂田ー。……坂田銀時!」

「へーい」


名前を二度呼ばれようやく返事をして席を立った生徒……坂田銀時と呼ばれたその生徒はいかにもテストの返却を嫌がっている足取りで教壇まで向かう

しかし嫌なのはテストの点数を見ることであって、教壇まで向かう事自体は嫌いではない

教壇でテストを持っている数学教諭の土方は銀時の点数を見て頭を悩ませていた


「坂田、赤点だ」

「やっぱりね〜」

「この間のテストより下がってる」

「だってコレ難しかったし」


自分の答案用紙をペラペラとさせながら問題にケチをつける

そうする事で一秒でも長く教壇に、土方と話そうとする


「坂田席戻れ。次返せねぇ」

「へいへい。…また放課後な」


最後の方は土方にだけ聞こえるように呟き自分の席へ戻っていった


 
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