銀×
□祝宴
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元々酒には強くない体質の銀時はたった数杯呷っただけで身体にアルコールが回っていた
隣りはどうしているかと横目に確認すると、銀時は息を呑んだ
横で酒を呷っていたはずの高杉は空の杯をもったままぼんやりとしていた
肌は紅潮し瞳はどことなく水気を帯び、それは全て月明りによってひどく妖しく見えたからだ
「高杉、もう酔ったか?」
「ん〜。まだ…たんねぇ」
まだ酒を欲しているものの、その状況じゃ酒を注いで口に運ぶ事もままならないだろう
銀時は高杉の杯を取り上げた
そこに酒を足す
「ぎんとき?」
急な行動に、酔いが回った舌足らずな口調で名前を呼ぶ
その声すら艶やかに感じたが、それを取り敢えず我慢し銀時は今していることを進める
杯に溢れるギリギリの量の酒を注ぎ、それを自分の口に入れた
そしてそのまま高杉に口付けた
半開きだった為に、銀時の中にあった筈の液体は高杉の口にすぐ移った
零さぬように深く口を重ねて高杉に酒を飲ませた
口の中の液体が喉を通り過ぎるのを確認してから銀時はそっと離れていった
「美味しかった?」
「ん。まだいる…」
銀時の着流しをくいっと引っ張りながらねだる高杉にまたしても欲を覚えた銀時
アルコールも手伝って二人とも理性を無くしかけていた