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8月10日


この日は何を隠そう――…


高杉晋助の誕生日である


この日は朝から高杉の元へ駆けて来る輩が多数いたとか……




朝、高杉が目覚めると視界一面に花が広がっていた


驚いて飛び起きると、そこにいたのは



鬼兵隊幹部の河上、来島、武市であった


「……お前ら何してんだ?」

「あ、おはようございます晋助様!」

「目覚めの気分が如何です?」

「びっくりするだろ、普通。つーか何で花?」


未だに目の前から消えない大きな花束

それを持っていた河上が一言


「何でもなにも…。今日は晋助の誕生日でござるよ」

「誕生日?…今日10日か」


ようやく今日が己の誕生日であることに気付いた高杉

欠伸をしながら寝床から立ち上がり朝食を摂りに行こうとする高杉

それを軽く引き止め、河上は高杉の手に先程から持っていた花束を持たせた


「これは拙者達からの贈り物でござる。受け取ってくれるか?」

「ああ勿論。来島、生けといてくれ」

「はいッス!」


嬉々として花束を高杉から受け取り花瓶に生ける来島

それを確認してから再度食堂に向かう高杉


その後ろ姿に部下3人は祝いの言葉を


「誕生日おめでとう!」


その言葉を背中に感じ、応えるようにチラッと振り返り左手をあげた



――その姿に3人は鼻から赤い物を噴き出していたとか



 
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