12/12の日記

15:49
凪兄主で、クローム嫌われ
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※クローム兄主、ジャンルはクローム嫌われ※
※並盛高校が舞台で、黒曜ズが味方。だけど今回の話には出ません……※



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やだ……っ。
もうやだ……っ。

がむしゃらに走って自分たちの家である廃虚に入り、自分の部屋に駆け込む。
鞄をドサッと床に落として、私は無我夢中で棚を開けてある物を探し回った。
毎年毎年、お正月になるとくる一枚の年賀状を。
唯一、自分という存在を優しく受け止めてくれた身内からのものを。

がさがさとかき回して、手書きで丁寧に挨拶の書かれた一枚の年賀状を手に取る。
その端っこには七桁の数字が並んでおり、私はそれをじっと見つめた。

何かあったらかけてこいよ、という言葉と共に添えられたその数字は、
両親が離婚する時に父親の方に引き取られてしまった実の兄の携帯番号だった。
もう何年も会ってはいないが、毎年毎年お正月やクリスマス、
誕生日には何かしらメッセージカードをくれるお兄ちゃんは、私の本当の……唯一の家族。

今までずっと我慢してきた。
甘えちゃいけないって……ずっとずっと…頑張った……。
でももうダメなの……っ。
もういやなの……。

骸様と犬と千種たちは私を心配してくれてるけど、でもやっぱり………辛い…よ……。


「……ひっく…。……おにぃ…ちゃん………っ!」


プルルル、と無機質な音を発する携帯を握りしめながら、早く出て…早く……!と願う。

迷惑だと思われるかもしれない。

鬱陶しがられるかもしれない。

でも、そんな不安よりも私はお兄ちゃんの声が聞きたかった。
お兄ちゃんに求めたかった。

―――フツ…、と電話が繋がった音がして、携帯から懐かしい声が聞こえてくる。
それはとても安心のできる心地いい声だった。


〈―――もしもし…?〉


声が前より少し低くなっていたけれど、それは間違いなくお兄ちゃんの声だった。
私は吐き出すように、電話口で叫ぶ。


「助けて…お兄ちゃん……っ!」


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=あとがき=

ハハー……、ここまでしか思い付かなくて一話分とまではいきませんでした…;
最近のマイブームが男主でして、
雲雀ばっかり書いてる気がするからたまには違うキャラをと思い、クローム兄主を思い付きました。

頭の中にあるクローム兄主の設定は、とにかく無気力で、
面倒事に自ら首を突っ込むことはしない主義の人というような感じです。
人の話をたまに聞いていなかったり、
自分に関係のないことはすぐに記憶から削除したりしますが、妹は別。
唯一の家族(父親と同居してるけど関係が冷めてるので、
凪だけを家族と認めている)なので、よく気にかけたりするいいお兄ちゃんです。

ちなみに、お兄ちゃんは極普通の一般人設定です。
悪女ちゃんも一般人設定にして、
マフィアからは少し離れようかなーとこの話を書いてる時考えてました。

なんかマフィアが中心なのが多いので、たまにはと思い。



ではでは、ここまで読んでくださってありがとうございました…っ。
それではまた会えたら会いましょう!

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15:49
月の女神で嫌われやってみよう
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※“月の女神”ヒロインがヒロインです。ですが、その作品を知らなくても大丈夫だと思います※
※ジャンルは嫌われ※




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=ツナ視点=

ガラリと教室に誰かが入って来る音がして、そっちを見てみたらそこには最近転入してきたルーナがいた。
さっきまで騒がしかった教室は一気に静かになり、やがてひそひそとした囁き声が辺りから聞こえてくる。
それから、苦しそうに僅かに顔を歪ませるルーナを見て、なぜかズキリと胸が痛んだ。

それと同時に、リングが熱を持って熱い…とぼんやりと思う。


「ツナくん……。私…」


ふるふると震える葫々ちゃんを、大丈夫だよと言って落ち着かせる。
葫々ちゃんは、ルーナちゃんに酷いことをされていた。

悪口を言われたり、私物を盗まれたりして………ホントルーナちゃんは酷いやつだよ。
……でも、そう思う度に…なぜかすごく苦しくなるんだ。

なんていうか………そう思うことすら禁忌なんじゃないかというか……全部から責められるようなというか…。
自分でも訳分かんないよ……。

=ツナ視点終了=




=獄寺視点=

葫々をいじめたルーナが許せなくて、どうしようもないイライラが毎日続く。
イライラの理由はそれだけじゃなく、葫々を見る度に罪悪感に苛まれるのだ。
制裁だとかでリンチに参加しても殴るに殴れず、どうしても躊躇してしまう。

本当に殴っていいのか、本能がそう叫ぶ。

マフィアである俺が躊躇なんてしていらねぇと自分を言い聞かせても、結局何もできなかった。
怒りに任せてそんなことをしようとしても直ぐ様それを罪悪感が押し潰してしまう。
悪いのはルーナのはずなのに、なんで俺が罪悪感を感じなければならない…。

そう思っている間にも、ルーナはおどおどと自分の席につきに行く。

机に書かれた字を見たルーナの僅かに悲しげな顔を見て、ズキリと痛む胸と熱く熱を持つリング。
初めは気のせいかと思ったが、日に日にそれはどんどん熱くなるようになった。
今でははっきりと熱を感じるくらいにまで。
まるでリングからにも責められてるようで、俺はそれもまた気に食わなかった。

ホントムカつくやつだぜ…!

=獄寺視点終了=




=山本視点=

なーんか……分っかんないのなー…。
俺、葫々のことで怒ってんのにルーナを見ると、すんげー悪いことしてる気分になる。
なんつーか……やったらならねーことをやってる気分になるんだよな。

葫々を階段から落としたりしてんのはルーナなのに、悪いのはルーナなのに。
それが気になって仕方ないからか、最近ずーっと打率悪いわ、守備もまともにできないわで調子が出ねぇ。
なんでだろーな……。
ただでさえルーナはあんな儚い雰囲気してんのに、更にそれが儚く見えて、見る度にこっちまで悲しくなる。
罪悪感ってーの?
こうさ……ズキズキズーンってなるんだよな…。

はぁ…、と静かにため息をつけば、少しだけ熱くなるリング。

なんか最近、よく熱を持つんだよなー。
死ぬ気の炎だって熱くなんてないのに、なぜかリング自身が熱くなる。
……俺を怒ってんのかな。
でもさ、葫々はルーナのせいで傷付いてんだぜ?
……許せねーよ。

=山本視点終了=




=雲雀視点=

……あぁ、また今日も来てる。
応接室の窓から見える桜の木の下に、最近はよくある人物が来るようになった。

2-Aに転入してきたルーナ。

数週間前に、田高葫々を階段から落としたり私物を盗んだり何やらいろいろとしたらしいが、
草壁があくまで噂だと言っていたから、まだ確証はないのだろう。
田高葫々自身も、僕としては胡散臭い草食動物だと思ってるからその噂に疑問を持っていると言えば持っている。
だから一応調べさせてはいるけど……。

決まった時間に桜を見に来て、親にすがる子供のように桜の幹に体を預けるルーナ。
色素の薄い容姿をしているからなのか、儚くて今にも消えてしまいそうだ。
彼女は守らなければならない存在だと、何かがそう僕に訴える。

……ここのところ、このリングはずっと熱を持ったままだ。
時折、火傷しそうになるくらいまでに熱くなる。
気付けと言わんばかりにリングが熱くなり僕は手に持っていたリングを机に置いた。
いったい何が言いたいんだ……?

=雲雀視点終了=




=骸視点=

………何かが……おかしい。

ふと、何気なくそう僕は思った。
そう、何かがおかしいのだ。
何かが騒がしい。
何だと言われると分からないが、何かがおかしいのは明白だ。
最近、誰もいないはずの場所で何かの気配を感じるようになった。
誰もいない、それは明白なのにすぐ傍で感じる気配。
いったい何なんだ…?

ふっ、と風が吹いたと思ったら、急に熱を帯び出すリング。
あまりの熱さに、外して直ぐ様投げ捨ててしまう。
カーン…、と乾いた音をたてて転がっていくリングを見つめながら、リングを嵌めていた指を見る。

……火傷はしていない…。
急に熱くなったりして意味が分からないが、
アルコバレーノの言っていた女子特有の面倒事と何か関係があるのか…?

床に落ちたリングを拾い上げようと思って触れば先程よりもそれは熱くなっていた。

……しばらく放っておく他ありませんね。
いったい何が……起こっている…?

=骸視点終了=

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=あとがき=

自然から愛されし女神ヒロインの嫌われが唐突に書きたくなって書いたもの。

骸が感じている気配は、風の精霊シルフの気配で、
リングが熱を帯びているのは初代たちが怒っているからです。
イメージとしては、当の昔に体をなくした初代たちにルーナの友人である神(誰にするかは未定…)が
体を与えるからルーナを救ってほしいと初代たちに頼み、初代たちはリングから抜け出してルーナを守る……みたいな。

自然がルーナを守ることもあるけど、それも限界があるから最終的には初代たちが助けます。
ツナたちが徐々に間違いに気付くか、
最後まで悪女役である葫々ちゃんを信じるかは分かりませんが……。


とりあえず、書きたくて書いてしまったものでした!
ここまで読んでくださってありがとうございました!

ではではまた!

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15:30
溺れた世界(悲劇...イメージ歌詞)
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※悲劇...をイメージして作った歌詞(?)です※
※本作がダークなので、これも結構ダークです※



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渦巻く絶望の中
少女は泣いてました
いつも隣にいる彼は今はいなくて
少女は内なる世界の鍵をかけた

鍵かけられた世界の外で
“彼ら”は懸命に少女を呼んだ
何回も何回も
“彼ら”は呼び掛け続けた
そして次第に思うのです
全てはあいつらのせいだと
少女と同じ悲しみを
少女と同じ苦しみを
あいつらに与えろと“彼ら”は動き出す

壊れよ壊れろ
少女を壊したやつなど皆壊れてしまえ
罪にまみれて血にまみれた愚か者共
狂いに狂い出せ
狂気をさらけ出すのだ
立ち込める暗雲の中で
悲劇に壊れて喜劇に狂ってしまえ


渦巻く感情の中
少女の愛した彼は蓋した想いに怯えていた
いつも隣にいる少女は今はいないのに

彼は自分の感情に戸惑い追い詰められた

夢にやってきた悪魔の言葉
戸惑いは大きなものになって
彼の心を蝕み
彼は叫び続けた
そして気付かぬ内に心の中で
少女に会いたいと願ってしまうのです
彼は無意識の内に少女を求めた
少女に会いたい
少女と話したい
蓋された気持ちが少しずつ溢れ出る

そして審判の日
“彼ら”が望んだ少女は現れた
変わらぬ微笑みを浮かべて少女は彼を見た
彼の中で何かが音をたてて壊レる

許せよ許せ
償いするのを誓うことに許し求めて
ひたすら後悔にまみれて彼は少女に言う
愛せよ愛せ
愛しいが狂気染みて
狂いにも等しく愛を求めた
溢れ出る狂った愛の中で
悲劇に壊れて喜劇に狂ってしまえ

狂いに満ちた世界の中で
少女は一人だけ歪に微笑んでいた
絶望が少女を変えてしまって
もう少女が戻ることはない
少女は微笑み浮かべたまま言い放つ
さぁ始めよう
悲劇となって喜劇に終わる
終焉の舞台を
少女と“彼ら”が望むがままに

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=あとがき=

しゅばばっと閃いて一気に書き上げたもの!←
久しぶりに詩書いたな……。
私が書く詩はシリアスが中心
(ぶっちゃけ言うとシリアス書きやすいし好き←)なので楽しく書けました…っ

あぁ……詩大好き…!←
抽象的な表現を使うことが私は多いのですが、今回のはあまり抽象的なのがありません……。

いや…、情景をイメージしやすい方がいいにこしたことはなさそうなのでよかったですが……。

次は何書こうかなーなんて考えても、
詩とかは書く衝動に駆られないと私は完成させることができないんですよねー……。
イメージが途切れるというかなんというか……。←

とりあえーず!←
ここまで読んでくださってありがとうございました!
それでは失礼しますっ

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