捧げ物

□散りゆく花びらの如く
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ごめんね?キミを一人残してしまって……。

ボクがもっと強かったら、キミを一人にしないですんだのに



ごめんね?こんなボクを許さないで………。












今はとても寒く、吐く息が白い

ふと、空を見ると白い雪が降っていた








すると、部屋の外から声をかけられた



「沖田さん?名無しさんです」



声をかけたのは名無しさんちゃんだった


「入っていいよ」

ボクがそう声をかけると、「失礼します」と中へ入ってきた



「沖田さん!寝てなくて大丈夫なんですか?」


「大丈夫だよ。今日は調子が良いし」



起きて外を見ているボクにあわてて声をかけてきた。

まったく、誰かさんと一緒で心配性だなぁ





「そうですか…。あ、お茶を持ってきました」


スッとボクの目の前にお茶を差し出した



「ありがとう」


お礼を言ってお茶を受け取った。


その時、キミは「いえ」と少し恥ずかしそうに笑った






「今日も雪が降って寒くいですね」


外を見ながらそう小さく囁いた。




その囁きにボク「そうだね」と答えた




「あ、寒いのでこれを羽織ってて下さいね?」


ボクの後ろにまわって羽織をかけてくれた




「キミは心配性だね」


そう言うとキミは「誰だって心配しますよ」そう言った







まったく、どっかの誰かさんと一緒で心配性だね………。




「早く治しやがれ」か…………。







治るか治らないかなんて………ボク自身が一番分かってる






そんな事を考えていたら名無しさんちゃんに声をかけられた




「沖田さん?大丈夫ですか?具合が悪いんですか?」





心配そうに覗き込んできた




「何でもないよ。考え事してたんだ」



「そうですか…無理はダメですよ?」




「分かってるよ」

にっこりと笑ってみせた
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