妖怪世界

□第三幕
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「う・・・・うらやましい〜〜〜〜」


「うらやましくないよ・・・・。すっごく怖かったんだから!!ね!ゆらちゃん」



「だけど・・・・だけど・・・ちきしょうなんで君らだけ!!ボクも一番街に行けばよかった!!」


「き・・・清継くん・・・・」


そんな清継のうしろで、冷めた目を向ける島





「家長さん・・・・ごめんなさい・・・・・私にもっと力があればよかったんやけど」


カナに謝るゆら。


「しかし、君らがピンチだからこそ彼は現れた!!それでこそボクのあこがれる夜の帝王!!妖怪の主なんだ〜!!!」



うおわぁー!!


なんか無駄にテンションがおかしい清継



「こーなったら急速にボクらも何かを考えなくては・・・・・・。とりあえず・・・・ボクも妖怪に捕まりたい」



そんなことを考えている清継の後ろで、島は嫌な予感がすると思うのだった。




「(フフ・・・若ったらすごい人気・・・・)」


つららこと、雪女はリクオが人気だと思っていた。





「フゥ・・・・でもホント・・・・全然寝てな・・・・」


机に顔を伏せて寝てしまったカナ



「あ!!こら寝るな。もっと話聞かせろ」




それでも起きないカナ



「ったく・・・貴重な時間を・・・・時は金だぞ金霊は金気だぞ!!ん?」



何かに気づいた清継




「なんか・・・人が・・・足りなくないか・・・?




「え・・・?そう・・・」


「・・・・いや〜?こんなもんでしょ?清十字団。元々少ないし・・・・」



「そうだったかなぁ・・・・・・いや、ここでいつもなら・・・・・」



「?」



つららや皆は周りをきょろきょろ見渡した



「・・・・」




「奴良君は?」






















奴良家






リクオは、うーん・・・・うーん・・・・と唸っていた。




ドタバタドタバタと廊下を行き来する首無と納豆小僧




ガラッ


「ホラよ薬もってきてやったぞ」


リクオの部屋に入ってきたゼン。

そう・・・リクオは風邪を引いてしまったのだ。



「ありがとうございますゼン様」



「・・・・・情けねーのな昼のおねーはよ。ちょっと気負いすぎて発熱か」


そういって、ドカッっとリクオの部屋に座り込んだ





「・・・・・・ゼン君に言われたくないよ」


「今はおめーの方が重病だろーが。借りがあんだ・・・おれにはよ。期待してんだよ・・・・・アーァ・・・・朝になればまた元通りか・・・・なぁ本当に出入りに行ったこと覚えてねーのか?」


ズイッっとリクオに詰め寄った



「それは・・・・・・・・・」


そこから黙ってしまったリクオ


「あーいい、いい!!全部聞いてるよ・・・・カラス天狗から。オレはなあのお前に三代目を継いでほしいとおもってんだぜ・・・」




「・・・・・」



「ホラゼン様リクオ様は安静にしていないと。あなたこそ寝てなくていいんですか?」



「ち・・・・・家が修理中で渡り鳥なのよ。四時か・・・・・そろそろ会議だな。行くわ・・・じゃーなりクオ」



「あ・・・・ゼン君・・・」


ガバッっと起き上がってゼンの名前を呼んだ瞬間・・・・



ドシーン!!




「若〜すいませんー!!!私としたことが!!側近なのに!!若が学校に来ていないのを知らずに普通に登校してましたー!!カ・・・カ・・・カゼだったんですね〜。この雪女いかなる罰も・・・・・」



リクオの手をつかんだとたん・・・・



「ヒッ」



ジュゥウ





”ヒイィイ40℃以上ォー!!!!”



「つらら!?大丈夫!?」


「あんた下がってなよ!!!」






など、大変なことが起きてしまった。






そして、ちょうどそこに美月が来たのだった。













美月「何やってんの・・・・?」



「え?美月様!?どうしてここに!?」



美月「いや〜・・・・。おじいちゃんと話そうと思って・・・。」


「美月ちゃん・・・大丈夫だった?」



美月「うん。大丈夫だよ!って・・・リクオ・・・あんたが大丈夫じゃないね・・・・」



少し頬の赤いリクオを見て、すぐに熱だと分かった美月。



「うゥ・・・・」



美月「お・・・・?もしかしてこれはゼン?」


「・・・・ん?・・・お前・・・・。美月か?」


美月「久しぶり!!ゼン!」


久しぶりに会う二人



「おめーでっかくなったな!」


美月「まあね〜。ってゼン会議は?」


「あ・・・そうだった。そんじゃあな」

美月「またね〜」


ゼンは会議に向かった。




「私何か飲み物お持ちします」


「私は片付けなどしますのでこれで・・・」



そういってリクオの部屋から出て行ってしまい、二人だけとなった。






美月「・・・・熱・・・大丈夫?」


「う・・・うん・・・大丈夫だよ」


美月「そっか・・・。あんまり無理しないでね・・・?」


心配そうな顔をしてリクオに言う美月



「うん・・・・。今日はおとなしく横になってるから大丈夫」




リクオは安心させるように、ニコっと笑った
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