太陽と月の恋物語
□第二十二話
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あれから数刻、外は夜の闇に包まれて。
屯所内は討ち入り準備でいよいよ騒がしくなってきた。
そして今、動ける隊士だけを広間に集めて特別編成をしている最中だ。
「――そういうわけで、お前は俺らと四国屋だ」
『あ、ごめん聞いてなかった。もっかい言って?』
「てんめっ…!」
『痛い痛い痛い!頭ぐりぐりの刑はやめて!!』
ぎゃー!と大声で叫んだら近藤さんと源さんが止めに入ってくれた。
く、くそう覚えてろよ、鬼畜土方…!!
なんて思いを込めて睨んだら睨み返された。
土方さんの睨みは冗談でも怖いからいい加減自覚して欲しい。
「もう一度言う、聞いてなかったらもう説明しねぇからな。
いいか、近藤さん率いる池田屋組は総司、新八、平助の幹部を中心に十人。
俺の率いる四国屋組は斎藤と原田、お前らを含めて二十四人だ。
お前は零番組の仕事で夜に慣れてる事もあって本命と思われる四国屋に配属する」
『ちっ、鬼畜土方と一緒かよ…』
「そうかそうか、鬼畜土方とかほざいてるのはこの口か」
『痛い痛い痛い!ほっぺ抓んないで別の意味でほっぺが落ちそう!!』
半分涙目で叫んだらまた近藤さんと源さんが助けてくれた。
うー、ほっぺがジンジンする。
『どうしよう平助、土方さんのせいで討ち入りする前からボロボロなんだけど』
「いや、自業自得じゃね?」
***
討ち入り前なのにギャグっ気万歳なのは管理人のせいですごめんなさい。
次回はシリアスです!…たぶん。
2011.07.09