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□約束
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「よーしっ!ソウリュウシティについたー!!」
目の前に広がるのは閑散とした雰囲気の町。
ソウリュウシティだ。
今日は8つ目のジムバッジをゲットするために私たちはこの街にやってきていた。
(ホントにはしゃぎすぎ・・・子供ねー)
隣では「燃えてきたー」などと言いながらガッツポーズをしているサトシと楽しそうなデントの姿。
最初の頃は幾度となく彼の事を子供だと言っていたが、ここまでの長い旅の中で自然と子供だと思う回数は少なくなっていた。
普段はただの熱血性なのに急に冴えたり真剣になったりとコロコロ変わる表情は見ていて飽きない。
彼なりの成長が見て取れた。
(覚えてるかな・・・)
あの時はなんだかんだではぐらかしちゃったけど・・・
(とうとう・・・ここまで来たんだ・・・)
そんな感慨に浸っていると気づけば目の前には懐かしい建物。
長い旅の間でしばらく見てはいなかったが雰囲気だけは変わってなかった。
ソウリュウシティのジムが目の前に建っていた。
「たのもー!!」
大きな扉を開けながら前にいるサトシが声を上げる。
今やジムに挑戦する際のお決まりのセリフだ。
扉の先には薄暗い部屋。
「あれ?誰もいないぞ?」
「留守なのかな?」
サトシを戦闘に薄暗い部屋を進んでいく。
ある程度奥へ進むと照明がついた。
バトルフィールドだ。
フィールドを目の前に気合の入っているサトシの脇をすり抜けて奥へと進む。
「ようこそ、ソウリュウジムへ」
サトシ達の前に出て私は言った。
対するサトシとデントは「え?」と頭に?マークを浮かべている。
(くす・・・そりゃそうだよね〜)
そんな2人の反応に思わず笑いがこみ上げた。
「ここのジムのジムリーダーはあなた達の目の前にいるわ」
そういうと盛大に大きな声で「えぇ〜!!」と大声を上げる2人。
本当に見ていておもしろい。
ねぇサトシ・・・あの時のこと覚えてる?
1番目のジムが終わった後にバトルしようって言ってくれたよね。
あの時はついはぐらかしちゃったけど、私はこの時を待ってたよ・・・
強くなったサトシとバトルできることを・・・!!
「ソウリュウジム、ジムリーダ『アイリス』本気でお相手するわ!!」