きゅうじょにっき。
□第1話
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ここはどこだろ?
(いやいや私の部屋でしょ。)
夢の中なのかな?
(頼むから聞かないでよそんなこと)
風が気持ちいい
(窓しめたよね?うん、しめた。)
「…ねぇ、今のカットだよ、NGだよ。…ねぇ起きてってば」
なんか今言ってはならない内容が聞こえたよぅ。
私の部屋ですよね?誰だ幻聴?私末期?
そんな考えを巡らせていたのだが、あまりにもゆっさゆっさ揺するものだから、仕方なく目を開けた。
「あ、気が付いた!よかった〜」
あれ?目の前に居るミズゴロウが人語しゃべってりゅー。
あはあは、目の前にポケモンが(笑)
「君ここで倒れてたんだよ」
よかったぁ、と笑うミズゴロウくん。長い、ミーたろう。
勝手に命名したはいいが字数は変わらない。何も意味もない!
「僕はミー太郎。君は?」
マジかよ。てかまさかの漢字。にーてんどーに漢字。
「冗談だよ。本気にしないでw ところで君、ここら辺じゃ見かけない顔だね、名前は?」
冗談かよッ!!初対面に冗談使うなよ!
だが右も左もわからない故、しぶしぶ名前を言う。
「すみれ、見たとおり人間だよ☆」
「名無し?なんかかわいそうな名前だね」
「それデフォルト名。やめてよ、読者が は?ってなるから。」
「君どう見てもピカチュウだよ」
このまま話続ける気ですかそうですか。
ていうか今聞き捨てならないことが。いやまた冗談だきっと。
「冗談じゃないよ、世の中で言う馬路だよ」
「マジ?」
その言葉を信じて風貌を確かめる。
するとあら不思議。パジャマではなく黄色い毛皮が。
やばいもふもふしたい。
「できたらね」
「心ん中読むなや。…つかマジなんですけど。ガチの本気のマジモードなんですけど」
「君少し変わってるよね」
自分のことですよね?え、私?
「誰かぁー!助けてーッ」
「向こうの方から声が…」
遠いところから声が聞こえる。
しばらくすると、出てきたのはバタフリー。
「どうなさったのですか?」
「うちのキャタピーちゃんが洞穴におっこちちゃったのよ」
慌てて状況を話すバタフリーを見て、ミズゴロウの顔も暗くなる。
「急に地面が割れてその中にキャタピーちゃんが!!穴から出ようにもまだ幼いから自分じゃ出られないのよ!」
助けに行ったらポケモン達が突然襲ってくるし。とくるくる表情を変えるバタフリーを見て思うことはひとつ。
なんとか粉つかってその隙に貴方が救出すればいいのでは?
勿論ミズゴロウのとばっちりを喰らった。だから心読むなって。
「大変だ、すみれ!助けに行こう!!」
大丈夫、なんとかなるって!といい足で器用に私をひっぱる。
おいおい名言つなぎ合わせるなよ。私泣くぜ?私泣くと面倒なんだぜ?←自覚あり
しかし、黒いながらも必死になっているミズゴロウを私は止めることができなかった。
いざ出陣!ちいさなもり!!
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