**黒白の狭間**

□第五夜『眼』
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ゴトンゴトン・・・





任務が無事終わり、再び汽車に乗って教団へと戻るユアたち。


あの後、森を念入りに見回ったのだが、イノセンスは発見できなかった。




「・・・疲れた。結局イノセンスもないし」


「そうね・・・。でも、それならどうして、あんなにたくさんアクマがいたのかしら・・・。
まるで、何かを探しているみたい・・・」


「それって、イノセンス以外の何か、ってこと?」


「分からないけど・・・」



リナリーは不安そうな顔で、考え込む。


逆に、ユアの方は、あまり興味もなく、窓の外に視線を向けた。



少しずつ変わっていく景色。


穏やかな緑の風景が、だんだんと都市部のものとなっていく。


そんな窓の外と同じような、流れていくような感覚で、いろんなことが思い出される。




それは、アクマのこと―――










――アクマは我輩が作ったのですヨ♥ 我輩の大切なおもちゃでス♥――









あれって、今までまったく信じてなかったけど・・・ほんとじゃないよね?


私・・・アクマの事、何も知らない。


人間の醜い欲望から生まれたものだっていうこと以外。


***のことだって・・・。


何年も一緒に、家族のように暮らしてきたのに、その実何も知らないなんて―――



ユアは、次々と沸いて出てくるそんな感情に、ココロがズキズキと痛んだ。


そして、コレは、誰にも・・・仲良くなったリナリーにも言えない過去で―――










もし***が言ってたことが本当だったとしたら・・・?









私は***と・・・









戦わなきゃいけないの?









  
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