記念小説

□unrequited love
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ドンッ!!




「わっ!!!」




考え事をしながら下を向いて歩いていたせいか、狭く人通りの少ない道で誰かとぶつかってしまった



勢い良く尻餅をついて、急いでぶつかったと思われる人を見上げた



「あ、あの!すまね…」


「ああ゙?お頭にぶつかっといて“すまねぇ”で済むかよ!!」


「!!」



今まで逆光で見えなかった相手の顔が、うっすらと見えた


そこには、“如何にも”な感じの柄の悪い三人組がいた



ああ、面倒なことになった

直感的に感じた



「おら、立てよ!」


「…ッ!た、立ちます、から!」


「あ゙ぁ?テメェ生意気だなァ…」


「ひっ‥ご、ごめんなさいッ!!」



もう嫌だ


なんだよ、

何でこんなについてないんだよ



「オイ、なに黙ってんだよ?」



ビクッ



「や、ちがっ‥ごめんなさ…」


「頭ァ‥コイツ、どうします?」


左の男が聞けば、



「海にでも捨てましょうよ…」


右の男がニヤニヤと下品に笑いながら、聞き捨てならないことを口走る



「くくっ‥それもいいがなァ…」



真ん中の男は、俺をどう料理するか悩んでるみてぇだ




「や、やめてくれっ!!気が済むまであやまるからッ‥」


「ははっ‥だってよ…頭ァ、どうします?」


「…気が済むまでヤラしてくれんなら考えるけどなァ‥ククッ」


「なっ!そんなッ…」


「はははッ!!どうする?」


「…ッ」



どうしよう、

どうしよう…



逃げなきゃっ…




「おっと…逃げようとしても無駄だぜ?」


「!!」



息が耳にかかるくらい近くでしゃべりかけてくる



「ッ!」



気持ち悪いっ!



嫌だ!!



「うわ、細いなァ‥」



男の手がウソップの身体を這い回る



「ふ、ぇ‥いやっ‥!」


「あーあ、泣かしちまったァ」


「おいおい…優しくしてやれよ!ハハッ」




…嫌ッ…やだ!!




「……ろ」


「あ?」


「ゾロッ…」


「はぁ?誰だ、ソレ」





「たすけて‥ぞろ」





ズシャアァァッ!!!!





突然、



ニヤニヤと笑っていた男が吹き飛ばされた





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