記念小説
□unrequited love
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とぼ、とぼ‥と音がしそうなくらい寂しく歩く、後ろ姿
麦わら海賊団の狙撃手、ウソップだ
麦わらの一味は、数日前この島に到着した
案外広い島で、食事、買い物、宿
どれをとっても、不自由ない島だった
ウソップはそんな島で、恋人…ゾロとゆっくり過ごせたらいいな、なんて思っていた
昨日までは
一日目、ゾロは見張り番
まぁ…ゾロの迷子癖には定評があるから、と一緒に出掛ける事を諦めた
二日目、ゾロは見張り番
昨日も見張り番だったのに!
そう思ったが、この船の航海士に逆らうなんて命知らずな真似は出来なかった
三日目、ゾロは見張り番
どうして!
一日目も二日目も見張り番をやらせたのに!!
今日が最終日なのに…
結局、ナミに逆らうことは出来なかった
それに、何より…
ゾロ本人が何も言わないから
だから、
俺がどうこう言う意味は無いと思ったんだ…
せめてゾロが、
“俺と一緒に街に出たいから見張り番交代させてくれ”
ぐらい言ってくれたら
俺は喜んで、命知らずな馬鹿になれるのに…
なんか
やっと気持ちが通じ合ったのに、
まだゾロに片思いしてるみたいだ
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