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□二人なら。
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サンジside
ぷはぁ…
吐き出した紫煙が清々しい青空に吸い込まれていく
…やっぱ仕事の後の一服はたまんねぇな
ぷはぁ…
「サンジ!」
「…!」
「休憩か?」
「あぁ、ちょっとな」
「そういえば、サンジが休んでるとこってあんま見ないな…」
「そうかぁ?」
「見ない見ない!お前…ちゃんと休んでんのか?」
「あぁ。…てか、お前はんな事気にしなくていいんだよ!」
「だってよ…いつもコックの仕事こなしてて、空いた時間は洗濯とかみかん畑の管理とか…」
驚いた。
コイツが、こんなに俺を見ていてくれたなんて…
自惚れかもしれないが、すげぇ嬉しい
「それでも、夜はとりあえず休めるからよ…」
「…俺に手伝えることあったら、言えよ…?」
ヤバい…
今まで同じクルーだからとか、男だからとか、ガキだからとか、
色々理由付けて誤魔化してきた感情を、ぶち壊しちまいそうになった…
駄目だ…
夢を追っているものに、大切な物なんか少なくていい
「あぁ…ありがとな」
「…おう!」
いいんだ
俺ァただ、お前のその笑顔が見れるだけで…
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