Book
□あと少し
1ページ/4ページ
天気のいい、絶好の昼寝日和
「…それでなっ!勇敢な俺様は恐れを知らず、その巨大な蛇の中に入っていったんだ!!!」
「うお〜!!!すげぇ、ウソップ!!」
「勇敢だな!ウソップ!」
俺は、いつものようにウソップの法螺話を聞きながら寝たふりをする
だけど、実際話なんてこれっぽっちも聞いていない
男にしては少し高めの声を盗み聞きし、
くるくる変わる表情を、薄目で盗み見て楽しむ
ウソップが好きだと気付いた時からの俺の日課だ
やべ…
つい、口元が緩んじまう
見られてねェよな…?
しばらくするとうるせェクソコックの声が聞こえた
まぁ、無視しときゃいいだろ
多分チョッパーあたりが運んできてくれる
なんて考えていると
ウソップの気配がゆっくり近付いてくる
まさか…
起こしてくれんのか?
じっと寝たふりを決め込んでいると、小さい声が聞こえた
「ぞ…ぞろー?」
やべ…
可愛い
なんて考えていると
キッチンに向かって行っちまった
あーあ
起きれば良かったなァ
ウソップが戻ってくるまでもうひと眠りするか
俺の意識は、段々と気持ちのいい日差しの中に微睡んでいった
.