birthday

□そんな彼らは
1ページ/1ページ

■会話文

「よ、手塚」

「あぁ加藤か、どうかしたのか」

「いや、見かけたから声かけただけ」

「そうか」

「調子どーよ?」

「問題ない」

「そっか、よかったな」

「あぁ」

「そういや何読んでんの」

「ゲーテの詩集だ」

「へぇ、凄いね」

「そうでもない、誰でも読める」

「俺は日本語でも数ページでダウンだな」

「加藤はもう少し本に興味を示せ」

「漫画は面白いんだけどな」

「たまには活字も読め」

「じゃーなんか面白いの貸して、今度」

「わかった」

「あ、今何時か分かる?」

「…もうすぐ四時になる」

「手塚は今日部活は?」

「ないが?」

「じゃー一緒に帰ろうぜ」

「構わない」

「本読んでからでいいよ」

「いや、読むのは初めてではないからな」

「そ?んじゃ帰るか」

「あぁ」





















「そういや手塚今日誕生日なんだって?」

「…何故知っている?」

「不二から聞いた」

「そうか」

「誕生日おめでとう」

「ありがとう」

「なんかいる?」

「特に欲しい物は無い」

「じゃ、気持ちだけやる」

「それなら貰おう」

「あまるほどくれてやるー」

「全て受け取るから大丈夫だ」

「…サラッと恥ずかしい事言うな、手塚」

「普段の加藤の方が恥ずかしいと思うが」

「なんでだよ」

そんな彼らは
友達以上恋人未満

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ