「南海譜」
一
南のすな まぶしい影
いくさ果てて さびる錨
よせる波を くだくしずけさ
魚よ 魚よ おなじ骨ぞ
ともにうたえ 鮫のみやこで
あわれ 時の 椰子の高さ
二
潮がみちて 十日の月
船底から のびる鎖
わかい祖(おや)の こえの泡だち
孫よ 孫よ おなじ年ぞ
ともにあそべ 渦のもなかで
あわれ 時の 珊瑚の赤さ
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