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小さな
小さな

story
◆#好きだこんちくしょう# 



こんなこと
別に口に出して言うこっちゃないけど
ただ何となく
言いたかったの


あんたの嫌いなトコ。


ただ愚痴りたいだけだから気にしないで

でももし

直してくれるなら、それはそれで嬉しい


あんたの嫌いなトコ。


すぐ金欠になるとこ
目が魚みたいなとこ
あと目尻のシワ

私を笑わせるとこ
泣かせるとこ

どっち信じればいいか解んなくなるから

マジやめて欲しい

何でも甘いシロップかけて食べるとこ


もう6つも見つけちまった

そうそうもう1つ



あんたを好きにさせるとこ


もし怒ったならごめんなさい
だけど聞き入れてくれるのなら
手本にしてくれるなら

私はありとあらゆる勇気を使って、あんたに伝えてやる



あんたの嫌いなトコ



すぐ金欠になるとこ
目が魚みたいなとこ
あと目尻のシワ

すぐ私を笑顔にさせるとこすぐ泣き顔にさせんのもあんた

だって私の心の大部分が、あんたで埋まってるから

何でも甘いシロップかけて食べるとこ





ちょっと言い過ぎた?
フェアじゃない?
そうか、それもそうかも。

だったら良いとこも言うから


ほら、耳貸して


ちゃんと聞いて



あんたの好きなトコ。



何だかんだ真剣に仕事してる背中
真剣なとき煌めく瞳
ふわふわの銀髪

私を笑わせるとこ
私を泣かせるとこ


でも、そうね。
どっちも信じるべきかもしれない

どっちも信じたい

どっちもあんただから



あぁそれから


あんたを好きにさせるとこ

2011/01/31(Mon) 02:59 

◆#そんな、まさか# 




『すんっ…』



映画館の片隅で、隣から聞こえるのは鼻をすする音
隣に座る近藤が少しの明かりを頼りにそちらをうかがうと
唇を噛んで涙をこらえている

まさか、泣いてる?
強がりな彼女がが?

声をかけるか戸惑うのは、当たり前だろう

左に座る万屋を肘でちょいとつつく
帰ってきたのはほっとけという何とも冷たい一言



「子供と動物には弱えんだ」
「そうか…心の優しい子なんだな」
「おう」
「しかし……



予告でか?」




ある日の日常。

2011/01/07(Fri) 00:40 

◆#どっち# 




「わりぃ、今日無理になった」

こうして2人の約束をドタキャンされたのは、付き合い始めて何度めだろう

もう片手だけでは追いつかない

久しぶりの私服、といってもただの着流しだけれど、自分が愛用するそれに腕を通した瞬間

携帯から聞こえるのは近藤さんの声

出動が続いているから、屯所で待機してほしい

そして、先ほどのセリフをいい、電話を耳に当てたまま腰を90度におる

電話の向こうにいる彼女には見えないのに

『土方さん、今頭下げてる?』

あ?どっかで見てんのか?

「お、う・・・」
『じゃ、あげて、気をつけて行ってらっしゃい』

拍子抜けした
ほっとしたと同時に、もう少し…すねたり起こったりして欲しいと思う自分に呆れた
泣かれればそれで相当困るというのに

「あっさりしすぎじゃねぇか?」
『・・・・・』
「・・・・・・・」
『・・・・・』

少しの間

まずい、何か気に触ることを言ったかもしれない

『・・・もしかして、私と仕事どっちが大事なの!とか言ってほしいかったんですか?』
「あー・・・まぁ」
『言わないよ、そんなこと。私って言われても、仕事って言われても嫌だし』
「自分って、言ってほしいもんじゃんぇーのか?」

実際その言葉を言われたことはない
ただ女はもちろんお前だといって欲しくてそう聞くと思っていた

『んー・・・土方さんにとって真選組は取り換えのきく仕事なの?って思う』
「じゃあ、仕事って言ってほしいか?」
『・・・そしたら土方さんにとっても私は、取り換えのきく女なんだーってなる』

いやいや、そう思われるのは困る
他の女とは違う
取り換えが聞くような女なんかじゃない

「どっちも駄目なら、どれ言やいいんだ?」
『どっちも駄目なんかじゃない』
「はぁ?」
『はい、あとは自分で考えてくださーい』

あーもう、分かるわけがない、そんなこと
腰に手をついて、頭をがくりとうなだれ
眉を寄せてぶつぶつと呟く

『ふふっあのね、逢えないのはすごくさびしいけど、言わないだけですよ?』
「悪い・・・」
『はは、違うって、聞いて。
集中できなくて、大変なことになったら困るから、そんなこと言いたくないってこと』

それからもう一度大きく息を吸い込んで
小さな声で言う

『土方さんが命がけでやってる仕事の、邪魔にだけはなりたくない』

鼻の奥がツンとした
やべぇ・・・ぐっときた

絶妙なタイミングで、そんなこと言うな
たまらなくなる

「次あったらめちゃめちゃにしてやるから、覚悟しとけよ」
『やだぁ〜トッシーのすけべ。』
「なっバカ!そういう意味じゃねーよ!」

じゃぁ、いってくる
はい、いってらっしゃい


お互いに笑って電話を切る

いつも気前よく送りだしてくれるから、自分に会えなくても平気で
残念だなんて思っていないのかよ思ってしまった
そんな俺のことを、俺が大切にしていることを、1番に考えてくれていたのに

反省、


そうか、両方なんだ
両方大切なんだ

よし、仕事が終わったらそっこーで逢いに行こう
あぁ、楽しみで顔が閉まらない

2011/01/06(Thu) 02:57 

◆*敵* 

久しぶりの非番

だから大好きな彼女ととラブラブいちゃいちゃネチネチべたべたするつもりだっ



ヤツが現れるまでは






「おっさん誰やねん」

真選組お抱えの長屋
左の1番端の戸を引くと、そいつは出てきた

「えぇっと…君は、だれかな?」
「人に名前聞くときは自分から言うのが常識なんちゃう?それともおっさんみたいなゴリラには解らんか。」

目の前にいるのはそれはもう可愛らしい男の子
正体は不明だが、ずいぶんなことを言ってくれる

「近藤さん!!」
「おぉっ!」

ふと、後ろから聞こえるのはいとおしい声
その声に、駆け寄ろうとしたとき

「ねえちゃん!」
「お?ひかる〜♪」

誰が喜ばしいと思うだろうか
見ず知らずの少年と、自分の恋人が抱き合っている
しかも久しぶりに会った彼氏を差し置いて。
面白いわけがない

「で?ひかるはどうしてここにいるの?」
「オトンがな、オカンとでえとするから俺邪魔やねんて。やから今日ねえちゃんところ泊まらしてもらい〜って。」
「え、今日?」

さすがに気付いただろう、俺の期限の悪さが
だってさ〜だってだってさ〜
せっかく独占できるのに
今日は2人きりだと思ったのに

「・・・だめ?」

そんな、断れるわけがない
こんなオジサンに、上目遣い
折れるに決まってる

「光君か、よろしくな!俺は近藤勲だ!!」
「こんどーはねえちゃんの友達か?」
「おうっ仲良しだ!」

少し人見知りなだけかもしれない
お互いの自己紹介が終わると、ふと左手に体温を感じる
辿っていくと俺の手には小さな小さな光の手が包まれている
なんて、かわいらしい。

「どうせだ、3人で出かけないか?」
「えっいいの?」

よくない、わけない。
少年の右手をみてみろ、ばっちり握られてるじゃないか
大江戸遊園地のパンフレット

「ええんかっ!?」
「オジサンが連れてってやるからな〜!」
「よっしゃー!!おれいきたかってん!おっさんゴリラみたいや思ってごめんなっ今はかみさまに見えるわ!見たことないけど!」
「ははははっ」

一通り言いたいことを言い終えたのだろう
酸素を取り込むために、肩を上下させて目を輝かせて
あぁ、なんて可愛い

2011/01/04(Tue) 04:06 

◆*敵* 


それから3人で手をつないで

ジェットコースターで喉を潰して、
コーヒーカップで胃液が出るまで吐いて
メリーゴーランドで目を回した後は観覧車で江戸を見下ろす

まるで、本当の親子みたいに

「いさおー、喉乾いた」
「ん?そうか、じゃあ何か…」
「あ、大丈夫!私行ってきます!」

早速彼の要求を飲もうと、財布を出しベンチから腰を上げる
俺を阻止し自販機まで走る彼女の姿を2人で見守る

「なぁ、いさお」
「なんだ?」
「いさおはねえちゃんのことすき?」

2人きりになったところで、真剣な顔つきで話しかける

「おう、好きだ」
「ほんまかぁ…せやったら俺といさおライバルやな」
「そそそそれは困るな〜、ねえちゃんは俺と結婚するからな!」
「そうなん!?ほんまに!?」
「おう、本気だ!」
「そうかぁ…ねえちゃんの旦那はせめてにんげんがよかったけど、いさおやったらしゃーないわ。」
「そうだなぁー、女は星の数ほどいるからなぁ、光にもいいこが見つかるといいなぁ」

20歳も年の離れた好適同士
橙に染まった空を見ながら語り合う

そうこうしているうちに光の両親が現れ、惜しみながらも別れを告げる




「はー…」
「疲れました?」
「いや、子供欲しいと思ってな」
「ふふっ近藤さん野球チーム作れるくらい子供欲しがってるって、土方さんが言ってた」
「お?そうか〜足りんな。」
「えぇ!?!?うそっ私そんな産めない!」



そうか、生んでくれる気だったか。
俺はサッカーチーム作れるくらいがいいぞ。

2011/01/04(Tue) 04:05 

◆Really love ya. 




『なんでわざわざ駅で待ち合わせ?』

「デートっぱいだろ!!!」






そりゃぁ、まぁ…としか言えない
そんな満面の笑みでしかも腰に手を当てて仁王立ちしながら言われれば、否定したくてもできない


それくらい、天パ…銀さんの笑顔はまぶしいのだから

えぇ、そりゃもうハゲタおっさんの頭よりな。





『だからってこんな目立つとこじゃなくてもいだろ』

「気分だっ気分!」





どんな気分だよ…とぶつぶつ文句を並べる私をを横目に、銀時は終始笑顔を浮かべる


嬉しすぎて。


にやける顔に気付かれないよう、不自然に顔をそむける






『てか、遅い』

「起きれなかったんだもん!銀さん楽しみ過ぎて寝れなかったんだもん!」




自分はそんなに待たせてしまったのだろうかと、少し罪悪感が芽生える




ふと彼女の手を見れば、2つの空き缶

二缶も飲むってどれだけ喉乾いてたんだ

と、いうか、それだけ俺に会いたかったとか!?!?



………なわけないし。




今日はこの時期にしては暖かいから、ものすごく喉が渇いていたのかもしれない


そんな最もな理由をかき消したのは銘柄


いくら何でも喉が渇いて飲むわけない


第一まだ昼間

喉が渇いて…その理由でそれを選んだのなら彼女の感覚を疑う




「ウコンとラガーって…年じゃないでしょ」

『は?ここに来る前に拾ったの』

「え?」

『ごみ箱、どこにもないし』





----あら、まぁ。

---何ということでしょう。






「あーもーおじさんをどうしたいの。」

『意味わかんないし』






だって、そんな、

仮にも今時な女の子が2人

町中に放りだされた空き缶を拾ってるなんて


想像するだけでかわいーじゃない



変にへそ曲がりだけど、正義感が強い

そんなアンバランスな彼女に抱かれてもいいと思ったのは俺だけじゃないだろう




あぁ、もう、



萌え。






『や、性別ぎゃくじゃね?』




.

2011/01/02(Sun) 23:50 

◆welcom to town 

ついてない
今日はクリスマスなのに
しかも近藤さんとそろって非番なのに
日ごろの行いはいいはずなのに

「食べられそうか?大丈夫か?」
『・・・たべる』

だるさで重く感じる体をのろのろと起こし、枕元に置いておいたパーカーをはおる
右手にはスープボウルと木でできたスプーン
もう片方の手にはガラスのボウル

熱のせいかそれらを持ってる彼が人間に見えない
あ、もともとか。

「あーだめだめ、イチゴは最後」

視線に気付いた近藤さんが仏頂面でそう言った
受け取ろうと手を伸ばせば、
イチゴの器を布団のはじっこに置く
そんなの子供じゃないんだからわかってるっつーの。
受け取ろうと伸ばした手は、そのまま掛け布団に落ちた
ガラスボウルを畳に置いた大好きな手はすでに木のスプーンお持つものに変わってて
ひとさじ掬ってふーふーと息をかける
食べさせてくれるんだろうか、とか、期待する

「ん」
『あ』

食べさせるのは平気なんて変なの、自分は恥ずかしがってたのに

『ん、おいしい』
「ほんとかっ!?!?」
『気がする』
「気だけ・・・?」
『鼻詰まっててよくわからない』
「あ・・・そう」
『でもおいしいのは知ってるもん。』

お味噌と卵のお粥でしょ?と尋ねればそうだよ、と優しく微笑む
小さいころに母が作ってくれたモノ

「はーまだ辛そうだな」
『大丈夫ですよ、』

っていうか、なんだこれ
熱が高くて、全部がふわふわ見えて大好きな人が、傍にいてくれて

なんだこれ、
すっげー幸せ
恋人はサンタクロースって、あれ本当なんだ

-------
クリスマス用に作ったよ。
当日は英国にいたもんで・・・ww文字数多いと送信できねぇんだなー。

2010/12/31(Fri) 20:57 

◆welcom to town 

ついてない
今日はクリスマスなのに
しかも近藤さんとそろって非番なのに
日ごろの行いはいいはずなのに

「食べられそうか?大丈夫か?」
『・・・たべる』

だるさで重く感じる体をのろのろと起こし、枕元に置いておいたパーカーをはおる
右手にはスープボウルと木でできたスプーン
もう片方の手にはガラスのボウル

熱のせいかそれらを持ってる彼が人間に見えない
あ、もともとか。

「あーだめだめ、イチゴは最後」

視線に気付いた近藤さんが仏頂面でそう言った
受け取ろうと手を伸ばせば、
イチゴの器を布団のはじっこに置く
そんなの子供じゃないんだからわかってるっつーの。
受け取ろうと伸ばした手は、そのまま掛け布団に落ちた
ガラスボウルを畳に置いた大好きな手はすでに木のスプーンお持つものに変わってて
ひとさじ掬ってふーふーと息をかける
食べさせてくれるんだろうか、とか、期待する

「ん」
『あ』

食べさせるのは平気なんて変なの、自分は恥ずかしがってたのに

2010/12/31(Fri) 20:47 

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