キュン恋
□*まにゅある
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―…ピピピピッ…
『……………。』
…嗚呼、朝日がまぶしいわ。
ご機嫌よう、小鳥さん。
私、ついに言っちまいましたのよウフフ。
…サイに…好きって…
『…あ。』
そういえば…今日も会う約束してるんだよな…
…やばい。
どうしよ。ちょ、まじで?!
絶対告白の返事言われるよ!!!!
い…行くべき?!
いやいや、聞く勇気なんてありませんて!
い…行かないべき?
いやいや、サイが待ってたらそれこそ嫌われるんじゃん!!
…後者は困るな!!うん!!
低血圧のフルパワーで準備した。
顔を洗って、服を着替えて、髪をセットして、朝食、歯磨き…
そんな事をしてるうちに待ち合わせ5分前になってしまった。
…何でもっと早く起きなかったんだ、馬鹿野郎★
大丈夫、仕度はすんだ!!
私はドタバタと家を出て瞬身の術で向かった。
こうゆう時、本当に忍者やっててよかったって思う。
『サイ!…あ、その…』
着いたら、もうサイはいた。
ベンチに座って本を読んでいた。
てか癖でいつものように話しかけちゃったよ。
サイがコッチを向いて笑ってくれた。
嗚呼、今日もかわいいなオイ。
サ「おはよう、せら。」
わざわざ、ベンチから立ってくれる。
『うん、ごめん遅れた…』
サ「僕も今来たところだから。」
優しいなぁ…って、違う!!
へ、返事を聞かなければ!!
『サ、イ…あの…』
サ「そうだ、せらにプレゼントがあるんだ。」
『へ?』
ぷ、プレゼント?
そう言って、どこか照れたように笑って後ろに隠した手を私の前に出す。
その手には、数本のコスモスが握られていた。
『うわぁ…もらっていいの?』
サ「どうぞ。」
『ありがとうッ!』
こ、これは…その…
ちょっとぐらい…期待してもいいんでしょうか?
サ「…せら…僕…その……」
『え…』
き…きたぁぁぁああぁぁあぁ!!!!
どうしよう、興奮して体の穴と言う穴から何か出そうだ!!
サ「…僕も、せらの事が好きです。」
え…?
『う、そ……』
サ「…嘘じゃない、よ…」
『ほ、んと…に…?』
サ「…うん。」
そう言ったサイの顔は
赤く染まってて
すごく、すごく
愛しいと思った。
サ「その…付き合って、くれないかな…」
『うん…!!』
悩む必要なんてない。
『サイ…大好き…!!』
ヘタレだけど、やっと言えた。
今日ぐらい嬉しい日は一生来ないかもしれないな。
サ「…せら…その…」
『何?』
サ「…キスしてもいいかな…?」
『きッ…』
まさかのサイからお誘い?!
そりゃもうバッチコイ★だけど…
ここここ心の準備がぁぁぁ…!!!
『ちょ、ちょっと待ってね…』
お、落ち着け。
てかキスする前にちょっと待ってってどうゆう事だ私。
サ「…あれ?」
『…ん?』
…“あれ”って何?!
何か変なこと言った?!
サ「…ココは多少強引にキスしても相手は喜ぶって書いてあったんだけど…」
『…へ?』
ややや、ちょ、何言ってんのサイ君。
『書いてあった…?』
サ「うん。お互い両想いだからそこは遠慮はいらないって…」
『書いてあった?』
サ「…?うん。」
…書いて、あったって…
…何に?
その時、私はみてしまったのだ。
どうしてこう、いつもタイミングが悪い時に気づいてしまうんだろう。
サイが、待ち合わせしてる間、読んでいた本がベンチに置いてあった。
“彼女を落とす口説き100選★”
『…サイ。』
サ「なんです?」
『…もしかして、さっきの告白…本に書いてあった?』
サ「うん。」
少し照れて返事をするサイ。
…かわいいなぁ………でもね。
『…告白ぐらい…自分の言葉で言ってよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!』
私はベンチに置いてあった“彼女を落とす口説き100選★”を手にとった。
サ「え?せら、何怒って…」
『しゃぁんならぁぁぁァァァ!!!』
―ドゴッ!!
サ「ぶっ!!」
まにゅある
(今日の発見)
(サクラの掛け声がうつったらしい)
おまけ→