キュン恋

□*能天気の憂鬱
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角「…だから何だ?」





飛「だからよォ!!何でせらの部屋に行って何にもなかったのか聞いてんだって!」




角「知るか。」



せっかくせらの部屋に行ったってのに…


雑談で終わるってどういうことだァ?!





飛「んだよ角都ゥ!!」




角「…意味がわからんな。とにかくお前はせらと何も起こらなかったことに不満なのか?」




飛「そんな感じなんだけどよォ…」




角「俺に言うな。」





…やっぱ角都は話がわかんねェな。


くっそ…






―バタンッ。






『…あ。』




飛「…あァ?」





噂をすればなんとかってやつかァ?




『グッドタイミング。ほら行くよ。』




飛「どこへだよ。」





『リーダーのとこ。呼びに来てって言われたから。』





そう言って俺の腕を引っ張っていくせら。



…コイツ…いい加減わからせてやろーかァ…?





―ダンッ…





『痛ッ……』




飛「…おい。」





『ちょ…何す…』






せらの言葉が最後まで聞こえなかった。


まぁ…俺にふさがれてちゃなァ…





あまりにもせらが暴れたから数秒で離してやった。





『なっ…何すんの?!変態!!』




飛「へェ…お前でも照れたりすんだなァ。」






『うッ…うるさい馬鹿!!!!』





そのまま走っていくせら。




これでアイツも俺の気持ちってもんがわかっただろ。


追う必要はねェな。







角「…嫌われたな。」





飛「…あァ?」






いつのまにか角都が後ろにいた。



…気配消してやがったな……




飛「んなわけねェだろ。」




角「…お前は女心を知る必要があるな。」





角都に言われたくねェし!



大体なんで嫌われんだよ。





飛「これでせらが俺に告ればいいだけだろォ?」





角「…まったく……お前はいきなり誰かからキスされてどう思う?」





飛「…………盛ってる?」






角「………はぁ…馬鹿が。」







柄にもなくため息を吐く角都。



…は?……え?






俺………嫌われたのかァ?!
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