猫の飼い方
□13,王様ゲームしよう!
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「…せらさーん?」
『んー…』
「起きた方がいいッスよー?」
『…ん゛ー…』
「起きないと…襲うぞ?」
―がばっ!!
『おはようトビ!いい朝だね!』
ト「何だ起きてたんスか?」
いつもの朝。
少し違う所は畳に布団というところ。
昨日、寝たのが深夜…というより明け方だったため、せらが起きたのはお昼すぎだった。
『…皆は?』
ト「食事に行ったんス!俺がジャンケン勝ったから呼びにきたんスよねー。」
『へぇ…』
あくびをしながら返事をするせら。
というか意外と皆起きるのが早い。(特に飛段とか。)
ト「…ていうかせらさん…誘ってます?」
『…はい?』
今のせらの格好は、浴衣が若干はだけて肩が見えるほどだった。
『…馬鹿か、っての。』
少し焦って帯を締めなおす。
髪の毛もボサボサでせらはため息を吐いた。
『はぁ…着替えるから出てってください。』
ト「何で敬語なんスか?」
『…え?や、別に意味はないよ。(よく考えると裏ボスだしなー…)』
ト「ふーん…」
その後微妙な沈黙が部屋に流れた。
『(え…何かマダラ様って意識すると急に怖いんですけど。)』
とりあえず自分の荷物を取り出すせら。
『あー…だから出てってくだs「せら。」…え…』
いきなり雰囲気の変わったトビに思わず顔をあげるせら。
仮面の中で、不気味な赤が見えた気がした。
ト「…俺のことを…知っているのか?」
『え?何を?…トビってそんなキャラ?!』
とりあえずとぼけてみるせら。
内心、汗がダラダラだった。
ト「…とぼけないで聞いてもらえれば助かるが。」
『嫌だなも〜冗談止めろよ馬鹿★とりあえず着替えるから速攻出て行け馬鹿★』
ト「・・・・。」
『(やっべどうしよ。)』
黙ったまませらを見つめるトビ。
まさかここにきてこんな事になろうとは。
ト「…もしかしてせら…」
『ん…?』
ト「…本気にしちゃったんスかー?いやッスねーせらさん!」
『あ…うん、トビ演技うますぎー。』
ト「俺のこと…隅々まで知ってますか?ってことッス!!」
『さっさと出て行け変態野郎。』
―ばたーんッ
そのまま廊下に追い出されたトビ。
部屋の中でせらは安堵した。
『はぁ…(諦めた…のか?)』
一方、廊下のトビは…
ト「…何…やってるんスかねぇ…」