藤堂 平助

□買い出し
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夏も終わりに近づき最近では風も涼しく、
暖かい日差しがあたりを照らしていた

私は朝の稽古を終え、着物に着替えた
「えーと、芋と根菜とか買ってくればいいんだよね」

今日は食べ物が少なってきたから買い物に行ってくる

かなこは着替えると部屋から出て、玄関に向かう

草履を履いて外に出ると
「出かけんのかぁ?」
後から平助の声がした

平助は木刀を持って私の方に向かってきた
「あっ、いいところに」
「え?」
「平助これからすることある?」
「特にないけど」
「んふふ〜」
かなこはにやっと笑う
「なっなんだよ」
「さぁ行くわよ平助」
平助の手を掴み、そのまま歩き出す
「のわっ!」
木刀をその場に落とし、そのまま引っ張られる

前には女、後ろには引っ張られる男、
何とも不思議な光景だ

「おいどこいんだよ」
「お買いものよお買いもの」
「何で俺が」
「どうせ暇なんでしょ。そおれにこのかよわい女の子一人に大人数の食材を一人で運べって言ってるの?」
「だれがかよわい女だよ・・・・いて!」
「何か言ったかしら・・?」
「いえ・・・・」

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