SHORT
□依存
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「…どうしたの?」
私は今彼氏の悠真の部屋で悠真の上に寝転がり、肩に顔を埋めていた。
私は普段ほとんど甘えたりすることがない。
そのせいか、悠真はかなり驚いているようだった。
それでも優しく頭を撫でてくれる悠真は私のことをよく知ってると思う。
『…あのね、今甘えておかないと、いつか…悠真が離れて行っちゃう気がしたから…』
「みのり…」
…自分でも随分弱々しい声が出たと思う。
私の言葉に一瞬目を見開いた悠真は、その後そっと微笑んだ。
「大丈夫、美乃里、俺は何処にもいかないから…ずっと美乃里のそばにいるよ」
私の頭を優しく撫でながら言う。
その心地よさに、自然と笑みが溢れる。
そんな私に悠真は嬉しそうに目を細めた。
「…美乃里って猫みたい。寂しがりやで…可愛くて」
悠真が、悲しげにに笑った気がした。
「悠真…?」
「美乃里こそ俺から離れて行かないでね?俺はもう美乃里無しじゃ何もやる気が起きない」
『…うん』
そっと頷いた私を見て満足げに笑い。悠真は私を抱き締める力を強めて囁いた。
「美乃里、愛してる」
依存
(君がいないと生きていけないほど、君に依存しているんだ)(そう呟く悠真に、私は軽くキスをした)(私もだよ)(そう言いながら)