Seventh Gate

□9.5:モデルの撮影
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ー翌日の放課後ー











『…たく、遅ぇな…』




放課後になり、俺は校門より少し離れた場所で待っていた…

が、指定の時間になってもリョウタの奴は現れなかった…




『……来ねぇなら、戻って練習に立ち会うか…』


そう思い、学校に戻ろうとした時…





"ブロロロ……"





一台のワゴン車が俺の前に止まった…




「凱士っち!!お待たせっス!」


窓から顔を覗かせたのは、リョウタだった…


「君が、黄瀬君のお友達かい?いやぁ、待たせてごめんね!
ほぉ……黄瀬君と同じ位のイケメン君だ!」




助手席から顔を出したのは、恐らくカメラマンだろう…
つか、若いな…まだ20歳とか?



「さぁ、乗って凱士っち!」



ドアを開け、俺は車に乗り込んだ…つーか、リョウタってそんな人気モデルだったのか…

正直、俺はリョウタの雑誌を読んだ事がなかった…



「今回、お世話になるカメラマンさんとスタイリストさんと記者さんス!
えっと、こっちが親友の碧 凱士っちっス!」



……親友なのか、俺達…




『…よろしくお願いしやす……わざわざ、すいません…』



「よろしく、碧君。」


「よろしくね、碧君。」


「よろしく、碧君!それにしても、声もイイな…顔も良いし…よし、二人には表紙になってもらおう!そして、ビッチリ20ページ飾ってもらうことにするよ!」



……ちょっと待て…1コマとか、そんなんじゃねぇのか?



「やったっス!やっぱり凱士っちに頼んで正解だったっス!」


………浮かれやがって…



『……お前、俺はイケメンじゃねぇし素人だってこと、ちゃんと言ったのか?』



「何もいってないっスよ?ちなみに、オレは始めから凱士っちにしか交渉してなかったんスよ!」




………俺はリョウタの頬を思い切り引っ張った…




「いへっ!いへへへへ!はいふるっふか!!」


『お前が何を言ってるのかわからねぇし、始めから俺しか…だと?嘘ついたのかこの犬は、あ?』


更に強くつねった…




「いへーっふ!ははひへっふ!」



おーおー痛がってるな…てか、こいつの思惑通りになったことが腹立つ…



「あ、碧君。離してあげて?黄瀬君、モデルだから顔に支障出るのはちょっと…」




……スタイリストさんに言われちゃ仕方ねぇ…俺は手を離してやった…



「はぁ…はぁ……凱士っち酷いっス!赤くなっちゃったじゃないっスか!」


『酷ぇのはどっちだ?ったく…まんまとはめやがって…』



……ハァ…帰りてぇ…




「ハッハッハ!!いやぁ、本当に仲良いな二人とも!取材のほうも楽しみになってきたよ!」




……どこをどう見たら仲よさげに見えるんだ?



「凱士っち、今日は撮影と取材、よろしくっス!」



『……解ったよ…よろしく…』






そんな会話をしながら約2時間、車は小さな建物ん中に入っていった…




つーか、20ページって多すぎだろ…






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