贈り物小説
□キミは猫
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――ガチャ
「ほら、コレ飲んで目を覚ませ」
ドアを開けながら、白斗に話しかける。
「…」
すると、白斗はほんのわずかな瞬間に寝息をたてて眠ってしまっていた。
「自分の部屋で寝ろと言ったんだが…」
すやすやと眠る姿を見て苦笑いをしてしまう。
「…ぅ…ん……」
「!?」
大人しく眠っていた白斗が、少し身じろぎをした為、はいていたスカートが少し捲れてしまう。
「………」
これはまずい。
白斗と付き合ってはいるが、まだそういった事はしていない。
彼女を大切にしたい想いと、彼女が恥ずかしがり屋すぎるから。
しかし、俺だって男だ。
この光景は本当にまずい。
暫く悶々としている俺の気持ちも知らずに幸せそうに眠る白斗。
その顔を見たら、急に心が安らぐ。
「そんな事考えちまって…悪かったな…」
心が落ち着いたので、コーヒーを飲みながら一人で過ごす事にした。