贈り物小説

君にありがとう
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【subaru story】



いつしか季節は冬になって、冷たい風が吹きすさぶ。




「寒いー!」


そう言って、ブルブルと震えるお前の手を取りそのまま俺のポケットへ突っ込む。



「昴さん!?」



「こうしてればあったけーだろ?」




「うん!」




(ちいせー手…)



いつも、この手が俺を助けてくれるんだと思うと一体ドコにそんな力を秘めているのか。




「ありがとうな…」




「え?何がですか?」




「いや…」




「私もありがとう」



「何が?」



「ふふっ、いつもこの手で守ってくれてありがとう」



「!」




本当、お前には敵わないな。




小さなその手を握り締める力を強める。




「昴さんの手、本当温かいです」




無邪気に笑うから、耳元でそっと囁いた。



途端に顔を真っ赤にさせて口をパクパクさせるから面白い。










――家に着いたら、全身温めてやるよ






*END*


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