Play at soldiers

□第2戦 目的
1ページ/2ページ



「なんなんだ!」

会議室で机を叩きながら石谷は立ち上がる。


「なんで今さら…」

「落ち着け、石谷」


女性の凛としたなだめるような声が部屋に響く。
石谷と呼ばれた男は会議用の椅子に座りなおした。



「今回お集まりいただいたのは皆様ご存知の通り…アーム被検体3体が逃亡した件についてです」


石谷と入れ違いに立つ先ほどの女性。


「3体は現時点では基地内にいる模様です。これを受け捕獲部隊を臨時出動させましたが…まず捕獲は無理でしょう」


「もともと兵器だからな」
「だが逃げたあとは…」


会議室のあちこちで飛びかう不安の声。



「彼らはおそらく科学者の多岐 葵をつれて逃げ切るだろう。だが問題はない」


女性はそこで言葉を一度切る。そして、息を吸い込み言った。




「ーそれこそが我々の目的なのだから」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ