Play at soldiers
□第6戦 慣習
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司祭さまに彼女が挨拶したあと、僕たちは個室に案内された。
『今日からあなたたちはここにかくまってもらうことになるわ。大変だと思うけど、慣れてね』
個室は少なくとも10以上はあったのに、僕らは3人で一部屋だった。
『ごめんなさい。ここももう手一杯で…』
「…そういえばここへ来る前もそんな話をしていましたね。ここはなんなんですか?」
彼女に樹がたずねた。
彼女は樹をチラリと一瞥したあと、ほんの少しだけ微笑んだ。
『ここはね、宗教団体なの。みんな神様を信じているから、あまり迂濶なことをいうと…刻まれちゃうよ?』
そういって彼女は一瞬だけ僕のほうを見た。そしてそのまま踵を返して行ってしまった。
彼女は何者なんだろうかとふと思った。
ここへ来て、彼女のイメージが少し変わった。
思えば僕は彼女のことをなにも知らなかったのだなと、改めて知った。