カカサス4

□小料理屋で
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◇小料理屋で◇





オレは不自由な手が少し恥ずかしくて旅の途中でも決まりきった大衆店に入ったけど、最近のどぐろを出す高級店にも行ってみた。
「旨かったぜ」ってカカシにいったら「それはとてもいいことだよ」と目を細めた。
「サスケとのどぐろね…」と一分ほどぼんやりとしていたがやがて小さい声でできた。とつぶやいた。
「またあんたのエロ話が?」
「サスケとオレのお話が」
それでオレは笑ってカカシのあぐらの中に座って話を聞いてやるのだった。





旅から、木の葉に戻ってきたサスケは新しいしゃれた小料理屋ができているのに気付いた。
のれんを上げて入ってみるとカウンターの前に目新しい魚がショーケースの中に並んでいた。
旅の途中で食べたのどぐろがサスケの目を引いた。
「おやじ、これをもらえるか?」
主人にたずねると奥でうなずいたようだった。やがて皿に盛られたのどぐろを、右手で器用につまみ上げると、こりこりした中にも、活けじめのねっとり感もあり、サスケは気に入った。
「旨いな…」と声をかけようとすると主人はいつの間にかのれんを外して店を閉めている。
「何をするんだ?!」
サスケは刀のつかに手をかけたが実はサスケは里の中では刀を抜いたことはない。
それはサスケの心がもう穏やかだったせいもあるが、サスケが事件を起こしたらオレが「オレの命と引き替えにサスケを許してください」と申し出ることを、サスケは知っていたからだ。
そんなオレの気持ちに悲壮感はなく、ただあたたかい愛があるだけだ。って、サスケは知ってるよね?





「しょってるなぁ」





そういう訳で、サスケは刀を抜くことはなかったが、店の主人と揉み合っているうちに主人の帽子が落ちた。するとサラリと薄茶の髪がこぼれて、その主人こそ転職したゲンマだった。





「ああ、やっぱりゲンマなのか」





「好きだった。昔から好きだったんだ。魚が好きなおまえはいつかここにくると思ってた…」
ゲンマは狂おしくサスケを抱きしめた。
見ると洗い場の水道が出しっぱなしになっている…。どんだけ急いで店を閉めたんだ。
ゲンマの手が性急にサスケのズボンの中に入ってきた。
レイプに近い状態でも、若い身体は感じた。旅の途中経験がなかったせいか、荒々しい愛撫にもサスケの息は乱れた。
「あっ…あっ…!」
サスケの膝はがくがくと震え頬は真っ赤に染まっている…ゲンマがひときわ強くしごき上げるとサスケは「ああーっ…」と悲鳴を上げ…目の前が真っ暗になる疲労感にサスケはぐったりと脱力した…





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