カカサス4

□フガクさん/カカシさん
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◇フガクさん◇





※カカシ視点で。





小さいサスケの家に寿司に呼ばれた。
いっぱい食べて、カカシさんと脚に抱きつくサスケにオレは溶けそうになったけれど。
(さび抜きですよ)
とサスケの後ろで、サスケに見えないようにイタチが意地悪く唇を動かした。





オレはわさびは好きだ。
わさびが好きだから、オレは寿司を食うんだけど。
だけど「おいしいね、おいしいね」ってはしゃぐサスケの脇で食べるさび抜きの寿司も、乙なもんだと思った。





フガクさんはといえば…
生粋の辛党なのに、うまそうにさび抜きの寿司を食っていた。
だからオレは思ったんだ。
サスケはフガクさんを尊敬していて、怖がっているけど、フガクさんは実は凄くサスケに甘いんじゃないかってね。
サスケは気付かないけど。
サスケが小さくて、わさびが食べられないから、さび抜きの寿司を取るんだからね。





なんてかわいいサスケ。
サスケが怖がってる人達が、とてもサスケに甘いのを知りもしないで。
意地悪なイタチもうまそうに寿司を食っていた。
大事にされているのを知りもしないで。





その後いつかの日、サスケが夕方外に立たされていたんだ。
おもちゃを片付けなかったんだって。
それでお母さんに立たされたんだって。
お父さんが帰ってきたら叱られる…
とてもサスケは怖がっていたけど。





きっと叱られるから。
カカシさんのお部屋へ連れていって…
オレの脚にしがみついて震えるサスケに、心もとろけそうになったけど…





だいじょーぶ。
フガクさんはサスケを叱りはしないよ。
オレと一緒に家に入ろう…





なんで?
なんでそんな事解るの?





うん?
魔法かもね。
尊敬を込めてオレを見るサスケが、オレにはくすぐったい夕暮れだったんだ。




FIN.
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