カカサス4

□想定内
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◇想定内◇





出張先で同僚と一杯引っかけた後、軽いノリで茶屋に入ってサスケを抱いた。
トラブルを起こして一度強制労働に売られた子で部屋代は安かったし、なにしろ雪のような色白だ。
柔らかい痩せっぽちの肢体をオレは存分に堪能した。





一服してたら無愛想なサスケが初めてしゃべった。
「あんた仕事は?」





「あん?県の土木課だけど」
「お役人か?」





サスケの目の色が変わった。
急に愛想を振りまいてサービスだといってオレに冷蔵庫のビールを出した。
どういうつもりだろうね。
いただくけど。





シュポンと栓を抜いて金色のビールが泡立つのを見ながらオレはほっこりしている。
サスケが大事そうに茶箪笥の中の封筒を差し出した。
「三万円入っているんだ」





馬鹿な客がいてさ。
遊びにきて財布の中身を見せたんだよ。
五十万くらい入ってたぜ。
その中から部屋代とは別にオレに小遣いをくれたんだ。





それで三万円ね。
気前がいいんだかケチなんだか小役人のオレには解らないけど。
それを−−の飯場の、うずまきナルトに届けて欲しいといった。
「あいつは自由になったらじぶんの店を持ちたいんだ」
「あいつはきっと、有能な商人になるぜ」といった。





「知り合いなの?」
「それほどでもねぇけど」





他人に現金なんか見せないほうがいいよ。
君だって、金を見せる客は馬鹿だと思っているでしょう?
オレがネコババしたって、君には解らないでしょう?





「その時はドブに捨てたと思ってあきらめるさ」
悔しそうにそっぽを向いたサスケを見て、改めてサスケがすごい美人だと思った。
オレは封筒を懐に入れた…
どうせ出張。
この金でもう一軒どこかの店で遊ぼうか。





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