カカサス4

□いちばん2
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◇いちばん2◇





そしてサスケはすっかり強い男の子に育ったけれど、夜寝る前オレにきっとたずね続けた。
「あんたの好きランキングでオレは何番目に好きだ?」
「忍犬の次に好きだよ?」
「ああ、オレは二番目なのか?」
「違うよ。サスケが一番好き。忍犬はその次っていったの」
サスケはもう答えを知っているのに、悲しんでみせる余裕まで持つようになって可愛い。
「三代目はランキング何位くらいだ?」
「あんなの圏外」
「相談役は?」
「もっと圏外」
サスケは幸せそうにくすくす笑うのだった…男の子にとって自分が為政者よりもランキングが上というのは大した事なのだ。





いつの間にかもう三月になってホワイトデーのお返しを用意しなければいけない。
オレはサスケによそ行きを着せて毎年デパートへ出かけるけれど、サスケは唇をとがらせて「何人に買うんだ?」と詰問するのだった。
「六人?」
「ふーん」
オレはいつもおざなりにマドレーヌを買うだけでその後サスケと食事をしたりお店を見て歩くのが好きなのに。
サスケはオレの気持ちを知っていて毎年同じ質問を繰り返した。
「あんたは仕事で女の友達がいるのにオレが外で友達作ったら、どのくらいやきもちを焼くんだ?」
「100%だよ?」
サスケはその答えに満足して笑った。
サスケの事を大好きだから。
愛してるから。
オレがサスケに毎年そう繰り返すのはサスケが好きだからだ。
女の子達にやきもちを焼いてサスケもマドレーヌを欲しがってくれるかなぁと期待したけどお菓子の苦手なサスケはデパートのレストランだけが楽しみで残念だった。
それでもそわそわとレストランを気にするサスケに、甘く心はとろけたけれど。





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