カカサス4

□かわいいサスケ
2ページ/2ページ




ぐずっていたサスケが目を覚ますと、イタチは別人のような柔らかい顔でサスケに微笑んだ(笑)
きょうは早く帰れたから。
クナイの稽古を見てやるぞ。
カカシさんにバイバイしなさい。





「カカシさん、バイバイ!」
今まで甘えていたサスケの、たやすい心変わり。
まだまだ子供なのだと苦笑いした。
かわいいサスケ。
憎たらしいイタチ。
いつかサスケにイタチより好きになって貰って、イタチをギャフンといわせてやろう。
そんな大人気ないけど平和な夢をみていたのに。
夕暮れを帰りながら。





林のほうからサスケの歓声が聞こえてきて頬が緩んだ。
明日もいっぱいいっぱいサスケと遊ぼう…
オレはイタチの孤独に気付いてやれなかった。
気付いてあげられたら。
話だけでも、聞いてあげたらよかった。





あの事件の後、サスケはイタチの気持ちが解らないと嘆いた。
サスケはまだ子供。
世間の冷ややかさに、敏感に反応した。
サスケ。
オレは知っているよ。
イタチはきみが大好きだった。
きみの事が大好きすぎてオレなんか殺されてしまうところだった。
世間の奴らには好きなようにいわせておけばいいさ。
オレの話を聞きながらサスケは顔を真っ赤にしてぽろぽろ泣いた…





ま…また話をしにきてもいい?
いつでもおいで。
ポンポンと頭を叩いてオレは笑った。
かわいいサスケ…





ほんとはイタチは、自分こそがサスケの居場所であり続けたかったろう。




FIN.
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ