一周年記念

□二つの宝物
1ページ/1ページ

□二つの宝物□





鈴夏





※R16
調教済みサスケ。ドロドロ。
ナルトとサスケの二人とも壊れてます。







俺の股間に頭を埋め懸命に奉仕するサスケをゆったりとした火影の椅子にもたれながら眺めていた。
緩く開いた脚の間、後ろにクセのある黒髪がぴちゃぴちゃと音を立てて揺れる。窓から直接火影室を覗き込む夕陽が部屋全体に染み渡り、ドアに窓の影を作っているのが木の葉を一望できる窓に映っていて分かった。
夕陽が里に溶けていく。
「ん…ふ…っぅ…」
鼻から息を漏らし、裏筋を舐めて先走りを啜る。
飲み込みの早いサスケは教え込んだ通り感じるポイントを狙って舌先を絡めた。
手持ち無沙汰に黒髪を一束指に絡めて艶を滑らせれば濡れた瞳でサスケが見上げた。
「何?」
「……ふっ」
脅えつつ何かを訴えるサスケの瞳を肘を付きながら見下ろすとサスケは諦めて再び専念する。
「……!ぐぅ…っん…っ!」
戯れに靴の先で地に着くサスケの股間を踏み付けてやれば苦しそうに眉をしかめ咥えたまま呻いた。自然と笑みが零れる。

「失礼します。火影様、…っ」
いきなりガチャリと入ってきた上忍二人に目だけ寄越すとそいつらは一歩足を踏み入れた後どうしようかと戸惑っていた。
ビクリと頭を動かすサスケの髪を逃げないように掴んでやる。
「火影様、先日の件の…」
「見りゃ分かんだろ、今取り込み中」
羞恥心と僅かに残ったプライドで顔を赤らめ濡れた瞳でもうやめたいと見上げるサスケの訴えを見て見ぬふりして客人に目をやる。
俺の許可なくやめるとどうなるか牢で散々教えた事だからサスケは自分の意思でやめる事ができない。
「こいつを躾けるのも仕事なんだってばよ」
怪訝な顔をする二人に言ってやればいつも一緒に居る仲の良いそいつらは任務の報告書を机に置き、チラリとだけ猜疑心に満ちた目をサスケに寄越した。間近で見られるのは更に堪えられないようでサスケの動きが緩慢になって黒い頭が小さく震える。
「んー、ご苦労さん。じゃあこれは明日中な」
二人は俺の意見を聞くとサスケなんて居なかったみたいに扉を閉めて出て行った。


「あのプライドの高かったうちは一族が見る影もねぇな」
出て行った二人が何を話しているかは知らないけれど、昨日の昼二人が話していた事を思い出す。
昼下がりに火影の羽織りに両手を突っ込みながら何となくぶらぶら火影邸の庭を歩いていたら二人が垣根に座って話していたのを渡り廊下の角で見つけた。

「捕えた時は目が合っただけで射殺しそうだった目付きが牢から出て来た時はまるで生気を失っていたらしい」
サスケの事だ。
サスケの噂は牢から出した途端不自然な位誰も話さなくなっていたから少し立ち止まって聞いた。
「死刑が決まってた奴を生かしておくのが間違ってんだろ」
「重役達に従順で反抗心はないって証明させたからいいんだろ。牢で何があって重役に何を見せたかは知らないけどな」
「それが怖いんだろ」
ハハと小さな声で笑う。
皆が気にしているのは分かっていたけど、今の俺にはあまり興味がなかった。



口いっぱいに頬張って動くサスケの唇の淵から汁が零れ、顎を伝い床にシミを作った。

「お前、踏まれるだけで勃つもんな。ちょっと淫乱すぎんじゃねぇの?」
踏み付けたサスケのは固くてそんなサスケを揶揄すると否定したげに更に眉を寄せる。散々快楽を体に刻み込ませたせいでサスケの体は酷く敏感になっていて、少し虐めてやっただけで反応する。


俺には欲しい物が二つあった。
一つは火影。幼い時からの憧れて止まない夢だった。
馬鹿みたいに火影になると繰り返しては嘲笑を買ってそれでも馬鹿みたいに同じ言葉を繰り返した。
どんな辛い修行も火影になる為だと思えば堪えられた。どんなに嫌われても里の皆に虫けら扱いされても自分はいずれ火影になる男なんだって、その為の過程なんだと思えば堪えられた。
努力すれば必ず夢は叶うから。
信じるだけで強くなれる、死んでも叶えたい俺の唯一最大の目標だった。

もう一つは
サスケを知ったのはアカデミーに入って少し経った頃。桟橋で佇む姿を見てからか親がいないって聞いてからか、分からないけれど気になって、気付けばあいつの後ろ姿ばかり追っていた。
最初はただ仲良くしたかった。ちょっかいをかければ冷たい返事が返ってくるだけで嬉しくて、七班の頃はあいつがいる時間は短くも眩しい位に輝いていた。
里を抜けても殺されかけてもその時間は色褪せてくれなくて、暁に堕ちても犯罪者になっても嫌いにならせてもくれない。
いつの間にか幼い頃からあんなに思い続けた火影よりも欲しくなっていた。

俺には俺を強くしてくれる物が二つあった。
本当に大切な物の為なら人はいくらだって強くなれる。


「俺、お前を取り戻してから火影になろうと思ってたけど逆だった。火影になれば何だってできるんだってばよ。おまけに今は忍界の英雄だし。木の葉を抜けた罪人なんて思いのままだ」
なぁ、サスケ…?くるくると黒髪を弄び靴の先で勃ち上がった物をしつこく虐めながら言ってやれば、聞いているのかいないのかサスケはぐぅ苦しげに息を漏らして身を捩じらせた。満足げに笑みを作ればサスケは悪態も付かず逃げも反抗もせず、ただ眉を寄せて目尻から涙を零すだけだった。

二度と叶わないんじゃないかと思った。火影にはなれても、木の葉を潰すと笑って言い全国で指名手配されてるサスケを生きて手に入れる事なんてもう出来ねぇんじゃないかって。
諦めの悪さで悪評の俺ですら諦めそうになったけれど。


俺は全てを手に入れた。









あとがき

牢で調教されて自我の崩壊したサスケとサスケを手に入れた過ぎて葛藤の末ぶっ壊れたナルト。
全然言う事を聞いてくれないサスケを何でも聞くまで調教して、更に傍に置く為に重役達の前で色々命令して従順度を証明したっていう…、ちょっとSMがやりたかったんです。
多分その位しないとまた木の葉で一緒に暮らすのは無理だと思う。


 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ