カカサス2
□脚
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◇脚◇
カカシが忍装束に着替えるのを手伝う、いつものありふれた朝。
スゥエットごと下着を引き下ろそうとするオレに、「一枚ずつ脱がしてよ」ってカカシはいうんだ。
「脱がしてなんて大胆だな」
「うるさいよ(笑)」
カカシの大きな靴下を丁寧に脱がせて、スゥエットを下ろしてやりながらカカシの脚に見とれる。
あんたの脚ってかっこいいな。
オレが今から鍛えて追いつくまで何年よ?って聞いたら、
「無理です」って、カカシはふふっと笑った。
ずいぶん身体に自信があるんだな。
あの筋肉バカと今でも友達なのはあながち偶然でもないのかな…
カカシが下着を穿く隙をついてカカシのものをパクッと咥える。
舐め舐めとカカシを責めたらカカシは笑って万年床にオレをころんと転がした。
剥されないように、腰を腕でロックしているのに不思議だ。
どうやって転がされたのかと布団の上でいつも考える。
でもその頃オレは気づいていた。
カカシがオレを万年床に転がすのと畳の上に転がすのでは、投げつける力加減がまるで違っていたのを。
カカシの住む街のスーパーにおつかいに行く途中、午後の四時だったか五時だったか、音楽が聞こえた。
いつも「オリーブの首飾り」だったと思う。
ガキだったオレはそれを時報だと思ったけど。
カカシが「そんな訳ないでしょ」と笑った。
こういう大きな街には時報がないんだって。
「じゃ、あの音楽はなんだよ」
「んー。それはね…」
そんなのどうでもいいじゃないですか。
オレとサスケの生活になんの関係もないじゃないですか。
そういって唇にキスをした。
そうやってオレがアカデミーを卒業するまでカカシは誤魔化し続けたけど…
下忍に上がったらあれはストリップ劇場の開演の音楽だと教えてくれた。
どういう教育上よろしくない街だ。
だけど、オレは別に気にしなかったのに…オレが卒業するまで気を遣ってくれたのかと可笑しかった。
オレは世界で一番美しい男の裸を見ているんだから。
女のストリップなんて、興味ないぜ。
そう朝の食卓で話したらカカシは照れくさそうだった。
「それでもあの頃はいえなかったんです」
カカシは変なところで小市民だ。
だけどそんなカカシがオレは好きなんだ。
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