文章

□苦しめた理由
1ページ/2ページ


あの日、意識を手放した後も兄さんはほぼイキっぱなしだった。
無論、そうさせたのは僕だ。

理由だって確かにある。
少し、やり方は理不尽だったかもしれないけれど。
身体中に媚薬を塗って、衣服を着せて。
兄さんは我慢出来ないかなと思ったけれど、懸命に我慢していた。


兄さんが苦しむ顔を見るのは実に楽しかったが、やはり罪悪感は残った。
だけど、別に自分が悪いという気は更々無い。
むしろ清々しいくらいだから。

兄さんが、一番悪い。


次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ