story

□僕ら
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亜久津のカラダ

大好き。


痩せてて、白くて、

でも筋肉はあるから、

ヤってるとき、あぁ男とヤってるんだって思える。

あぁ、あの亜久津とヤってるんだって、思える。













僕ら。













「…かわいいなぁほんと。」


ゆさゆさ。体を動かす。

亜久津の中を、行ったりきたり。

ぬちゃぬちゃして、

締め付けられて、

キモチイイ。


「あっくん、女の子より気持ちいいヨ。」


小さな舌打ちが聞こえた。


「気持ちいいでしょ?」


聞いたのに。

返事が返ってこない。

かすかなうめき声しか聞こえない。


…ちょっとムカツク。



「ホラ、」


ぐりぐり。

“ぜんりつせん”を刺激してやる。

急に大きくなる、喘ぎ声。


「はは。やっぱ気持ちいいんじゃん。」


亜久津はすなおじゃない。

全然、すなおじゃない。

俺の言うことちっとも聞いてくれない。


でもヤらせてくれる。

なんでだろね。


すごく、嬉しいけど。





「ね、もお、イキそ。」


出すよ。


そう言って、出した。

中に。




ごぽっ。



亜久津の穴から抜いたらそんな卑猥な音がした。






どうしてヤらせてくれるんだろう。

どうしてこんな恥ずかしい格好してくれるんだろう。

尻の穴なんか見せて。

俺だったら絶対ヤなのに。

どうしてヤらせてくれるんだろう。




「あくつ、俺ね、」


彼の引き締まった腹の、白い肌を、指でなぞる。


「あくつのカラダ、好き。」


あくつ、じゃなく

あくつの、カラダが好きなんだ。



そう、嘘をついた。

微笑みながら。

見え透いた、嘘を、俺は。











end

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