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□★月明かりの下で
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ウォーゲーム終了後のお話
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ナナシはギンタを見送った後いつものようにナンパをして宴会の帰り道。
ふと空を見上げると美しい黄金色の月と星が自分を照らしていた
「キレイなお月様やなぁー」
「そうだな」
独り言だったはずの言葉に返事が返ってきたのに驚いてナナシは後ろを振り返ると
木の下でガリアンが自分の方を見ていた
「なんでガリアンがこんな所居るんや?」
返事は返ってくることなく相手は自分の方に歩み始めて自分の手を引いてルベリアの塔の方へと駆けてゆく
「ちょ、ガリアンなんやねんそんな急いでっ」
「いや、実は」
ガリアンは行き成り立ち止まり自分の方へと顔を向けて気まずそうに重い口を開いた
「言いにくいんだが、…しばらくの間だけルベリアの塔に住ませてもらいたくてな」
相手は下を向いて指を弄りながらナナシに訳を話した
「成程なぁ、ルベリアを抜けてそのままチェスの所に行っとったで住む場所が見つかるまでルベリアに居らせてくれって事か…」
「頼むっナナシ…!」
大の大人が手を合わせて頼み込むのを見ていられずナナシは相手に背を向け
「しゃぁないなぁ、自分は良いけどスタンリーがなぁー…」
これが悩みなのである
スタンリーはガリアンがボスの時代には凄く尊敬していた分落胆が大きいのだろう
(今ガリアンを住まわせたらスタンリーがどうなるかが目に見えとるしなぁ…)
「スタンリーには自分が話つけといたるわ…、早行こやー」
その時は背を向けていたがガリアンに笑顔が溢れたのは見るまでもなく分かった。