企画

□萌黄色とのおっかけっこ
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今日はいいお天気だなー。
一人でいるのがもったいないくらいです。
けど、残念な事に今日はいつも一緒の三人組はいないので、一人だけの日向ぼっこです。
…さすがに一人だと退屈だなぁ…。
日当たりのいい場所で空を眺めていると、目の前を全力疾走していく萌黄が通りすぎていきました。
確認出来たのは後ろ姿だけでしたが、どうやら三年ろ組の神崎左門先輩だったようです。
相変わらず決断力のある先輩だなぁ…。

「…おーい!」

そんな先輩の後ろ姿を見送っていたら、今度は反対から声が聞こえました。

「あ、三年ろ組の富松作兵衛先輩、こんにちは!」
「あぁ。…あれ?今日はお前ぇ一人か?さくら。」
「はい、一人なのです。」
「…なんだ、しんべヱは一緒じゃねぇのか。」

わたしの前までやって来た富松先輩は、明らかに落胆した様子で項垂れました。
…一体どうしたのでしょう?

「…あの、富松先輩はしんべヱに何かご用事だったんですか?」
「…あぁ。同じ用具委員会だし、ちょっと手伝ってもらおうかと思ってな…。」「お手伝い…?」
「俺と同じ三年ろ組の神崎左門と、次屋三之助を探してるんだよ。」
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