短編

□まさきみどり
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突然ですが
俺の秘書兼妻の緑川はショタロリが好きです

昔からそんな素質は少しばかり備えていたけど、大人になってからは大分濃さが増したと思う。
それがわかる一例は狩屋マサキという中学1年の男の子である。
マサキは俺達と似た待遇の子でおひさま園に来た。血も繋がっているわけじゃないが家族同然で接している。
毎日は忙しいが側に緑川がついているので楽しい日々が過ごせるし、愛してる人といれるのは幸せだ。

これはそんな中の一部の話。

今日はマサキが泊まりに来た。
実のところマサキは緑川の事が好きだ。恋愛感情や家族愛だとしても、あれは確実に緑川が好きである
子供に嫉妬するなんて醜い?
それはそうだと俺自身も思うけど…

「リュウ兄一緒に寝よー」

緑川にぎゅうと抱き付くマサキ。

「良いにきまってるだろ。…マサキは本当嫁に貰いたいくらい可愛いなぁ」

きた。緑川の爆弾発言。
なんだ嫁に欲しいって緑川は俺の嫁なんだよね?むしろ緑川が嫁に貰われるでしょああまたデレデレしてほんと可愛いな凄くマサキの位置にいきたいんだけど羨ましい

「それならリュウ兄を俺が嫁に貰ってあげるよ」

にやり。
こちらを向いて黒い笑みを見せるマサキ
こっちはこっちで色んな意味で大変だ。

「なーに生意気言ってんだー」

緑川は両手でマサキの両頬を引っ張る。
そんなこと言いながら嬉しそうにする緑川が子憎たらしいくそ可愛いな

「いててっ!ごめんなさい!!」

マサキになりたいと願望したのはこれで何回目だろうか。俺も緑川に頬を抓られたい
いつもこんなでマサキにデレデレな緑川に焼きもち妬かない方がおかしい。そんな緑川も可愛いけど。
なんで緑川は俺に対しては全然デレデレしてくれないの!!
隙がある背中を目掛け、後ろからそっと抱き締める。
マサキが居ようと居まいが関係ない

「なっ…ヒロト?!!」
「緑川…俺と一緒に寝ようよ…」

うっ…、と言いながら身体を強張らせる緑川が可愛くて可愛くてしょうがない


「リュウ兄…」

マサキがボソリと呟いた。
その時の俺はまだまだマサキのことを油断していた。

マサキは顔をバッ、とあげる。

「ヒロトさんも含めて3人で寝よっ!」

正に天使の微笑みだろうと言われるような笑顔見せるマサキ
だけどそんな笑顔は緑川でない、俺に向けられていた。天使なんかじゃない。小悪魔、いや悪魔だ……!!

「そうしよっか!!」

緑川は一辺し、嬉しそうに微笑んだ。


この後は緑川を挟んで寝たことは言うまでもない。
今日完全にわかった……マサキは油断してはいけない存在だと言うこと。

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