ここと異世界と繋ぐモノ。

□炎の谷の来訪者
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 私はよく知ってる。危ないところや通れるところ。
 シルフィーやみんなと一緒に冒険したから。

「この道、慣れてるから。……一人より、二人?」

 アスベルの服を摘みながら言う。
 一緒なら、不安も消えるよ。

「けど……いいのか? 俺の事情に首突っ込んで……」

「うん。だってアイナ、来ないんだもん」

「へっ?」

 あ。また目を丸くした。
 ……今度は、説明不足?

「行きながら話す。ソフィさん、先行っちゃうかも」

「あ、ああ。そうだな……よろしく頼むよ」

「うん」

 アスベルにお願いされた。
 とりあえず、お話しながらタカチホ義塾に行こう。

 ――――

「……じゃあライラは、その冒険者養成学校って言うところの生徒なのか」

「うん。みんなと勉強したりしてるの」

「そうか。偉いな、ライラ」

 アスベルとお話しながら炎熱櫓を進んでいる。
 お話したら、アスベルも緊張が少し取れたかも。……私がソフィって子に似てるのも原因?

「……それにしても、冒険者、か……。本の話なんかで、冒険者が主人公ってのはあるけど、それを学ぶ世界だなんて……“エフィネア”では考えられない話だな」

「そうなんだ」

 アスベルの話に相槌を打つ。

(エフィネア……。ルークとは、違う世界?)

 ぼんやり考える。
 ……アスベルもルークと同じ、違う世界の人だった。
 ただアスベルは、エフィネアって言う世界の人で、ルークのオールドラントって世界の人じゃない。
 ……世界、実はいっぱい?←

「アスベル、剣を持ってるけど……アスベルも戦うの?」

「ああ。俺は騎士学校に入ってて、そこで勉強してたんだ。今は、いろいろ辞めちゃったけど……」

「騎士……ナイト? 守る人?」

「まあ……間違ってはいない、かな?」

 ナイトだったんだ←
 ……アスベルに似合うかも。
 なんだがわからないけど←

「私にもナイトのお友達いるよ。弱気でネガティブなディアボロス」

「そうなんだ……ん? ディアボロス?」

「冥界の血を引く種族。えっと……わかりやすい言い方すれば、悪魔?」

「悪……ッ!!? そ、そうなんだ……あはははは……」

 何故かアスベルが苦笑いを浮かべている。
 ……ディアボロス、悪い種族じゃないよ?←

「……あ」

「? ライラ、どうした?」

 瞬間、私の耳に音が入ってきた。
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